2015 Fiscal Year Research-status Report
マイクロRNA発現制御による海綿体再生治療法の新規開発
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15K10618
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西松 寛明 東京大学, 医学部附属病院, 臨床登録医 (60251295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 越 聖マリアンナ医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40313134)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マイクロRNA / 器質性勃起障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はSTZ注射により作成した1型糖尿病マウスのペニス海綿体にSA-β-Gal陽性細胞を認める事は発見しているが、これらの細胞の種類を同定するとともにcdk inhibitors の免疫染色を行いsenescenceが誘導される事をより詳細に確認した。8週齢のオスC57BL/6JマウスにSTZを腹腔内注射(250 mg/kg体重)により投与して1型糖尿病を作成し、注射10週間から16週間後にペニスの凍結切片を作成し、SA-β-Gal染色を行った。また生後半年以上経過したオスC57BL/6Jマウスのペニスも同様に解析を行った。切した切片をSA-β-Gal 染色後にcdk inhibitorsであるp16INK4、p21CIP1に対する抗体、あるいは抗p53抗体で免疫染色してSA-β-Gal陽性細胞が細胞周期を離脱している事を確認した。HUVECsにAdRas12Vを感染させてsenescenceを誘導後にヌードマウスのペニスに注射すると勃起能が低下する事をICPの測定で確認したが、これをICPマウスで行う系を開発中である。UVECsに作成したサイトカインのsiRNAを導入後にAdRas12Vを感染させてsenescenceを誘導した後にヌードマウスへ投与して勃起能の低下が減弱していることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
糖尿病マウス及び老齢マウスのペニスに発現するmiRの網羅的検索 マウスは雄C57BL/6jマウスを使っているが、ICP測定の再現性が十分とは言えない。ICRマウスを用いているが体重は2倍であるが、勃起神経の刺激が解剖学的に困難(脂肪が多くて神経繊維の走行同定が困難。)雄C57BL/6jマウスをマウスにSTZを注射して糖尿病を発症させる対象マウスとペニスのmiR発現の差異をmicroarray法で検討を始めている。ED発症週齢にペニスで発現が増加するmiR及び発現が減少するmiRについて網羅的検討を進めている。
Adrenomedullin(AM)ならびにAngiotensin-1(Ang-1)投与後のマウスペニスに発現するmiRの検索を行っており、糖尿病マウスのペニスにAMよびAng-1を同時に投与して発現するmiRを評価する方向で研究を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
vivoの実験を行いながら、培養細胞に対するmiRの作用の検討を加えて研究の推進を諮る。 上記の実験進捗により糖尿病あるいは老化により発現量が変化するmiRが明らかになる。 その中から血管の炎症、血管内皮細胞の増殖、血管平滑筋の分化などに関わる可能性があるmiRを例えばヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞あるいはヒト培養血管平滑筋細胞に投与してその効果を検討する。miRの投与にはLipofectamine RNAiMAXを使用する。我々は既にこの試薬を用いてmiRを効率よく培養細胞に導入できることを確認している。miR導入後に培養細胞が発現する炎症性サイトカインをreal time PCR法およびenzyme-linked immunosorbent assayで検討する。また培養細胞の増殖能、遊走能の変化も検討する予定である。
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Causes of Carryover |
聖マリアンナ医科大学への分担研究費が800,000円です。 平成27年4月1日から平成28年3月31日分は、受払簿を参照願います。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
聖マリアンナ医科大学への分担研究費が800,000円です。
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