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2017 Fiscal Year Research-status Report

排尿筋層に存在する間質細胞の超微形態三次元再構築法による機能解析

Research Project

Project/Area Number 15K10635
Research InstitutionKurume University

Principal Investigator

林 篤正  久留米大学, 医学部, 講師 (20341357)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 太田 啓介  久留米大学, 医学部, 准教授 (00258401)
武谷 三恵  久留米大学, 医学部, 助教 (30289433)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2019-03-31
KeywordsSK3 / PDGFRα / 排尿筋 / 間質細胞 / カルシウムイメージング / ATP
Outline of Annual Research Achievements

平成28年度までに免疫組織化学法、またFIB/SEM法を用いて膀胱排尿筋束内の間質細胞の特徴について観察してきた。この細胞はSK3(小コンダクタンスKチャネル)が強発現し、神経線維に並走し排尿筋細胞の間隙に存在することが示された。よって、この細胞は自身が伝達物質によりSK3を介して過分極し、その電位が平滑筋にも伝播し弛緩反応をもたらすのではないか?との仮説に至った。
また他家の報告によれば膀胱壁内のPDGFRα陽性間質細胞はSK3を強発現し、ATPによってSK3を開口させ過分極させることが示された。そこで、実際の平滑筋束標本で、カルシウムイメージを用いて筋束内の間質細胞がATPによって応答するのか?また周辺の平滑筋に影響を及ぼすのかについて検討した。
筋束内の間質細胞はPDGFRα陽性であることから、PDGFRα-eGFPマウスの排尿筋束標本を作成し、この標本にATP、またP2Y1 agonistのMRS2365を投与し、間質細胞、またその周辺の平滑筋細胞の細胞内カルシウム濃度変化を観察した。筋束内間質細胞はATP投与によって細胞内カルシウムの上昇が確認されるも、周辺の平滑筋細胞は投与前に観察されるカルシウムオシレーションもATP投与後も変化は確認されなかった。また微小な平滑筋束標本の自発収縮に対してMRS2365を投与するもその自発収縮に影響を与えなかった。よって筋束内の過分極電位が平滑筋に伝播し弛緩反応をもたらす、との仮説は否定された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

膀胱壁内間質細胞のphenotype、また形態的特徴について検討し、その結果から機能についての仮説に至った。当初機能実験については計画をしていなかったが、他家からの極めて近い内容の報告が最近報告されたこと、昨年度より分担研究者として参加して頂いた武谷三恵先生のご協力が得られ、カルシウムイメージの実験環境にアクセス出来たこと、PDGFRα-eGFPマウスが手に入ったこと、により実験計画を立て実施した。この機能実験の内容に関して平成30年に日本泌尿器科学会総会で発表を行った。
平成29年度までに形態的特徴(特にFIB/SEM)について結果を論文投稿まで予定していたが、機能実験遂行のために遅れている。

Strategy for Future Research Activity

現在までの結果をまとめ、膀胱平滑筋束内に存在する間質細胞の特徴、機能予測の2方面から論文作成を予定している。FIB/SEM法によってより広範囲に間質細胞のネットワークという観点から観察を試みるも、広範囲になると細胞膜コントラストが得られにくくなり、画像解析に信憑性が低下する。この難点をまだ克服出来ずに、狭い範囲の観察にとどまっている。これには組織固定条件などを再度見直す必要があるかもしれない。それには新たな研究計画、時間が必要と考えている。
また本来であれば病態モデル動物(部分尿道閉塞モデル)を作成し、形態的変化、また今回の機能実験を追加する予定であったが、さらなる時間を要すると予測され今後の研究課題に持ち越すこととした。

Causes of Carryover

本来FIB-SEM 法の条件設定を検討するため、また病的動物(部分尿道閉塞モデル)での実験を予定していたが、研究計画が変更して機能実験を進めることになり、FIB-SEM法のランニングコストがかからなくなったため。また研究機関を1年延長し、論文作成、また学会発表用の諸経費が平成30年度に持ち越すことになったため。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Ca2+活性化SK3チャネルを発現する膀胱PDGFRα+間質細胞の組織内分布とP2Y1受容体刺激によるCa2+応答2018

    • Author(s)
      林 篤正
    • Organizer
      第106回日本泌尿器科学会総会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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