2016 Fiscal Year Research-status Report
免疫学的ハイリスク腎移植における抗CD20抗体投与後のB細胞免疫応答機構の解明
Project/Area Number |
15K10637
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
齋藤 満 秋田大学, 医学部, 講師 (80400505)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 移植免疫 / 腎移植 / 抗体関連型拒絶反応 / BAFF / 抗CD20抗体 / 活性型B細胞 / 形質細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスの脾臓を用いたフローサイトメトリー解析によるCD4/Foxp3陽性細胞のpopulationの解析は安定してできるようになった。また血清中の炎症性サイトカイン(IL-6, IL-10, IL-2, TNF-alpha等)測定や、qRT-PCRによる腎臓・脾臓中の炎症性サイトカインおよび免疫関連抗原分子のmRNA(IL-6, IL-10, Foxp3, TGF-beta, CD80, CD86, ICAM-1等)の測定も安定してできるようになった。さらにウエスタンブロッティング法により腎臓中の免疫関連抗原分子(CD80, CD86, ICAM-1等)のタンパク発現量も安定して可視化できるようになった。 今後は同種同系のC57BL/6 (MHC: H-2b)、同種異系のBALB/c (MHC: H-2d)の皮膚片をそれぞれC57BL/6 (MHC: H-2b)に移植(H-2b ⇒ H-2b: syngeneic control, 非感作マウス、H-2d ⇒ H-2b: allogeneic control, 感作マウス)し、皮膚片が約10日間で拒絶されることを確認する(感作マウスの作成)。ここでは感作・非感作マウスでそれぞれ血清BAFF濃度、ならびに2次リンパ組織中のB細胞レパートリー(特に形質細胞)の細胞数が増加することが予想される。 これが確認できたら感作・非感作マウスにそれぞれ抗CD20抗体 (rituximab)やproteosome inhibitor (bortezomib)を投与し、BAFF濃度の推移と2次リンパ組織中のB細胞レパートリーとの関連性を評価する。我々の仮説が正しければ感作マウスでは2次リンパ組織中の形質細胞数が多数存在し、B細胞系のホメオスターシスが保たれているため、BAFF濃度は非感作マウスと比較して低く維持されているはずである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究に関連するさまざまなmethodologyを確立すべく多くの予備実験を行ったことで予想以上に時間がかかってしまったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
予備実験として施行していたさまざまなmethodologyがようやく確立し、安定して結果が得られるようになったため、今後は上述の通り本実験の実施に移る予定である。
|
Causes of Carryover |
これまで予備実験を施行してきたが、実験動物の使用が予想よりも少なかったため。またmethodologyの確立のために使用した薬剤などの使用も予想よりも少なかったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
本実験では多くの実験動物を使用する予定であり、それに伴い薬剤などの消耗品の使用も多くなるため、次年度の出費はかなり多くなる見込みである。
|
Research Products
(3 results)