2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K10641
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
荒木 元朗 岡山大学, 大学病院, 講師 (90467746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 昌実 岡山大学, 大学病院, 教授 (70444677)
定平 卓也 岡山大学, 大学病院, 医員 (20733322)
植木 英雄 岡山大学, 医学部, 技術専門職員 (90537218)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 腎移植 / 病的ストレス / 腎幹細胞 / 分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は既にヒト細胞では「腎機能を担う腎小体・尿細管の再生につながる腎組織幹細胞」を樹立している。今回腎組織幹細胞における病的ストレス制御機構の解明を目指す。病的ストレスには腎移植・急性腎不全における腎虚血再還流障害を選択した。 腎虚血再灌流モデルとしては8-12週の雄性C57BL/6マウスを麻酔下に開腹し、腎動静脈を一括クランプする。電灯・heatpadを用いてマウスの腹腔内温度を32℃に保ち、35分後に腎動静脈を開放(unclamp)する。
一方「我々が独自に開発した2つの新技術:「逆行性幹細胞誘導法」および「組織特異的幹細胞分離法」に基づき誘導・分離したマウスの「腎組織幹細胞」を樹立し、「腎虚血再灌流モデル」において上記のヒトまたはマウスの「腎組織幹細胞」を用いて、腎組織幹細胞の腎虚血再灌流モデルにおける腎臓再生能力を解析する。 昨年度に引き続きヒトの正常人由来の腎組織幹細胞と人工多能性幹(iPS)細胞との発現遺伝子比較解析を網羅的に行い、腎の病的ストレス状態時に腎組織内で関与する既知の分子群について解析を行った。引き続き腎組織幹細胞における病的ストレスの制御機構の候補シグナリングの解析を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
腎組織幹細胞における病的ストレスの制御機構の候補シグナリングの解析を続けている。
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Strategy for Future Research Activity |
腎組織幹細胞の発現遺伝子解析データをもとに、腎病的ストレス状態時に腎組織内で病勢を悪化させる分子群の同定を継続する。 具体的には当該分子を標的とした特異的抗体試薬等、当該標的に対する免疫活性を高める試薬、治療法についての可能性の検討を継続する。適宜研究計画を見直す。
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Causes of Carryover |
(理由)腎組織幹細胞における病的ストレスの制御機構の候補シグナリングの解析がやや遅れているため。 (使用計画)腎組織幹細胞の発現遺伝子解析データをもとに、腎病的ストレス状態時に腎組織内で病勢を悪化させる分子群の同定を続ける。具体的には当該分子を標的とした特異的抗体試薬等、当該標的に対する免疫活性を高める試薬、治療法についての可能性の検討を続ける。 適宜研究計画の修正を図る。
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