2016 Fiscal Year Research-status Report
精巣内シグナル伝達機構の解明と男性不妊症の治療への応用
Project/Area Number |
15K10645
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
梅本 幸裕 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80381812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 裕樹 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (10347403)
佐々木 昌一 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (50225869)
水野 健太郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (70448710)
岩月 正一郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (70595397)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 精細胞 / Sertoli細胞 / Leydig細胞 / anti Mullerian hormone / SCO |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は造精機能について精細胞と体細胞であるSertoli細胞やLeydig細胞のオートクライン、パラクラインの役割を解明することを目的にしている。昨年に引き続き体細胞と精細胞の分離を続けている。 本年度はMACSの手法を用いて引き続き細胞分離を行っている。そのためにSertoli細胞の表面マーカーが必要であり様々なマーカーを検討している。そのなかでZo1あるいはSox9といったマーカーを検討しているがまだ分離に至っていない。 一方体細胞、精細胞の役割を生体での役割を検討するために、採血での測定可能物質と精巣組織における免疫染色を行っての比較も行ってみた。対象は、MHHと診断した患者に対して、ゴナドトロピン製剤5000IU、rh-FSH150IUを週2回投与を継続し、micro-TESEを行い精子の獲得が確認できた患者である。この症例に対して病理検査として採取した組織についてSertoli細胞の機能変化を比較するためのanti mullerian hormone(AMH)、androgen receptor(AR)、cytokeratin 18(CK18)の免疫染色を行い違いを確認した。その結果、AR陽性細胞に対するAMH陽性細胞の割合が、83%、107%、128%と増加していた。このホルモン療法により精巣内においてAMH、ARの組織変化が引き起こされ、造精機能の改善につながったことが推測された。 このことからやはり体細胞への刺激が造精機能に変化を与えていると考えられ、今後は細胞分離を行い更なる機能解析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
精巣内の細胞分離についてはまだできていないが、免疫染色や実際の患者検体からは明らかに造精機能改善に体細胞の機能変化が必要であることが確認された。 このまま現研究を続けることで造精機能の解明につながることが判明しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後当初のモデル動物での様々な週齢のものを用いて造精機能と体細胞へのかかわりを免疫染色、あるいは細胞分離することでのPCRを行い、研究を継続していく。
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Research Products
(4 results)