2016 Fiscal Year Research-status Report
卵活性化因子PCLζの機能解析と精巣内遺伝子導入による男子不妊症治療法の開発
Project/Area Number |
15K10646
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
窪田 裕樹 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (10347403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 祐太郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (40238134)
佐々木 昌一 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (50225869)
岩月 正一郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (70595397)
梅本 幸裕 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80381812)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 男性不妊 / PLC zeta / 遺伝子導入 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス精巣のcDNAライブラリーから既知のプライマーを用いてクローニングしたPLCζ遺伝子とGFPもしくはYFP遺伝子との融合蛋白の発現ベクターを作成した。In vivoで遺伝子導入を行うには、大量のベクターが必要なため、上記のベクターを、TOP10細胞をcompetent cellとして増幅しておいた。 ICR系の雄マウス(4-6週)を用い、麻酔下に精巣網から逆行性に精細管内へ融合蛋白発現ベクター溶液を注入し、エレクトロポレーション法に基づいて精巣に電気刺激を加えた。この際の電気刺激の条件によって遺伝子の導入効率が大きく異なるため、我々の過去のデータに基づいて最適と思われる条件を採用したが、導入効率が不十分な場合に備え、何通りかの異なる条件を試してた。 電気刺激後、2週ないし3週後に上記マウスを屠殺し、精巣及び精巣上体を摘出した。精巣は直ちに液体窒素で凍結保存し、後に凍結切片を作成した。蛍光顕微鏡下で融合蛋白の発現・局在を観察するとセルトリ細胞への導入が主体であったが、一部の精細胞にも導入されていることが確認できた。精巣の一部は遺伝子導入による精巣へのダメージを検討するためグルタールアルデヒドで固定し、切片を作成した後にTUNEL染色を行ってアポトーシスの検出を行うほか、H-E染色を行い組織学的に造精機能障害について検討したところ、予想された範囲内であったが相応の精巣の障害が認められた。精巣上体尾部からは精子を回収し、蛍光顕微鏡下で融合蛋白の発現及び局在について観察を行い、一部の精子で融合蛋白と思われるGFPの蛍光が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ベクターを大量に増幅する過程で非常に時間がかかったが、得られたベクターをin vivoでマウス精巣内に遺伝子導入を開始した。精細胞への導入効率が予想以上に低く、なかなかtransgenic spermが得られない状況が続いたため、条件設定を見直して検討する時間が必要であった。
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Strategy for Future Research Activity |
若干の遅れはあるが、概ね想定の範囲内で進行している。 in vivoでの遺伝子導入では、効率よくtransgenic spermを作成するための条件設定を更に絞り込む必要性を感じている。得られたtransgenic spermを用いてIVFを行い、Ca oscillationの発現や受精・胚発生のプロセスにおけるPLC zetaの動態を観察する予定である。
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