2017 Fiscal Year Research-status Report
B群溶血性連鎖球菌新規検出方法の確立と妊婦検診への実用化に向けた症例集積研究
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15K10684
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
高山 陽子 北里大学, 医学部, 准教授 (80286278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花木 秀明 北里大学, 北里生命科学研究所, 特任教授 (60286747)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | GBS新規検出法 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国で実施されている妊婦のStreptococcus agalactiae (Group B streptococcus:GBS) 検査は欧米に比べて未熟であり、検査の見逃しによる新生児GBS感染が発生している可能性が否定できない。GBS検出率向上のため、本研究では与えられた期間内に臨床検体を用いて従来法との検出率の比較を行っている。従来法の欠点を洗い出すと同時に、イムノクロマト (IC) 検出法を用いた新規検出方法の有用性を評価する。平成29年度は以下を実施した。 ①各種検出方法の比較 頚管・腟内容377検体を用いて、①ラテックス凝集法、②GBS 選択培地のみ、③GBS 選択培地+IC法、④GBS 選択培地+分離培養法 (Chrom-ID Strepto B agar:STRB) を比較検討した。その結果、GBS陽性率は、①47検体 (12.5%)、②48検体 (12.7%)、③54検体 (14.3%)、④58検体 (15.4%)であった。また、IC陰性、STRB陽性の株を4株認めた。 ②血清型による検討 検出されたGBS 58株に対してPCRによる解析 (Ia~IX) を行った。その結果、Ia 11株 (19.0%)、Ib 3株 (5.2%)、II 7株 (12.1%)、III 21株 (36.2%)、IV 2株 (3.4%)、V 8株 (13.8%)、VI 6株 (10.3%) に分布していた。年齢別では30歳代が42株 (72.4%)を占めていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
各種検出方法の比較検討に多少時間を要した。当初の予定よりやや遅れているが、着実に結果は蓄積されており進捗に問題はない。
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Strategy for Future Research Activity |
検体収集を進め、データの統計解析および多方面から見た従来法との比較により、非溶血株や低溶血株の見落としによる検出率の差などを検証する。また薬剤感受性試験による分析を実施する。これらの研究結果について、国際学会における公表を検討する。
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Causes of Carryover |
平成29年度は、複数の試薬類や消耗品を購入したが、検体数が増加しなかった関係もあり、出費が予想を下回ったと考えられる。 平成30年度は、更なる検体収集を行い、検討を行う。国際学会における発表を検討しており、旅費等が発生すると見込まれる。
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Research Products
(1 results)