2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a pathophysiological evaluation method for hypertensive disorders of pregnancy by simultaneous quantitation analysis of multiple disease biomarkers.
Project/Area Number |
15K10686
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
柳田 光昭 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80365569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 慶彦 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 先任准教授 (70250933)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 妊娠高血圧症候群 / 疾患バイオマーカー / 質量分析 / マルチプルリアクションモニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠高血圧症候群は母児双方の生命に重大な影響を及ぼす産科重要疾患の一つであるが、その病態生理はいまだに不明な点が多く、早期診断法も開発されていない。本研究では妊娠高血圧症候群の発症と予後をより正確に診断可能な疾患バイオマーカーを確立するため、疾患によって変動する血中ペプチドをバイオマーカー候補として同定し、その測定法を確立することを目的とする。 平成29年度は、前年度までに構築したバイオマーカー候補ペプチド定量系のさらなる改良と、実際の血清検体を用いて試料調製・分析を行った場合に生じた問題点を元に血清からのペプチド抽出方法の改善を行った。 まず、本研究で分析対象としたバイオマーカー候補ペプチドには親水性ペプチドが含まれていたことから、試料前処理用のデバイスを親水性ペプチドが回収できるものを併用するように変更し、それに合わせてペプチドの逆相カラムへの保持条件の再検討を行い、LC-MRM/MS分析条件を一部改変して高感度化を図った。 実際の血清検体ではタンパク濃度や脂質の量、濁度などさまざまであり、検体によって当初用いていた変性除タンパク過程で予想外に充分な沈殿が生じない場合があった。そのため、変性除タンパク時の条件をより強い条件に変更し、ペプチド回収操作を効率化した。 以上の条件のもと、妊娠高血圧症候群の患者血清、および健常妊婦血清について現在各ペプチド量の定量測定を行っているところである。本研究の成果はすでに発表済みのものに加え、さらに進めた内容について現在論文投稿準備中である。
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Research Products
(2 results)