2016 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子コピー数変化解析による新規難聴発症メカニズムに関する研究
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15K10747
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
茂木 英明 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (60422698)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コピー数多型 / 先天性難聴 / 次世代シークエンサー / アレイCGH |
Outline of Annual Research Achievements |
先天性感音難聴においては、遺伝子上のひとつの塩基ないしは数塩基の、点変異、欠失や挿入による変異が原因となる。近年、これに加えて、コピー数変化(CNV: copy number variation)といわれる、より大きな規模での遺伝子の重複や欠失が、難聴の原因となることが明らかになりつつある。しかしながら、CNVを網羅的に複数の候補遺伝子から検出することは容易ではない。CNVの検出はサンガーシークエンスではほぼ不可能であり、また次世代シークエンサーを用いた場合であっても、解析手法の制限があるため、検出力において確実性に劣る。 そこで、本年度はaCGH(比較ゲノムハイブリダイゼーション法)を利用したマイクロアレイを新たに設計、デザインし、検討を行った。具体的には既知難聴原因遺伝子領域を密にカバーするDNAマイクロアレイをカスタム設計を行った。また、次世代シークエンス解析を行った日本人難聴患者90名のデータからCNV候補の検出された16例を対象に、複数の難聴遺伝子におけるCNVに対して、本CGHアレイを用いた検討を行った結果、実際にCNVを有することを確認することができ、CNVの網羅的検討にaCGH法が有用であることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
保険診療で行われている先天性難聴の遺伝学的検査と同様の、次世代シークエンサー解析結果からCNVの検出を行った。また、次世代シークエンサー法で検出されたCNV候補を対象にアレイCGHを用いた確認を行った結果、aCGH法によりCNVを網羅的に検出可能であることを明らかにすることができており、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の検討により、保険診療で行われている先天性難聴の遺伝学的検査と同様の、次世代シークエンサー解析結果から、CNVの検出が可能であるものの、適切なパラメーターの設定が困難であり不正確な部分があることが明らかとなった。今後、さらに各種パラメーターを調整し、より正確なCNV検出のための要因を明らかにするとともに、結果をアレイCGHの結果と照合することで、ブラッシュアップするとともに、より多くの症例で検討を行う計画である。また、CNVの見出された症例の難聴の特徴と、CNVの状態、すなわち遺伝子の欠失のサイズや位置などの比較を行うことで、変化の種類と臨床像を推定する基盤情報を構築する。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Detection and Confirmation of Deafness-Causing Copy Number Variations in the STRC Gene by Massively Parallel Sequencing and Comparative Genomic Hybridization2016
Author(s)
Hideaki Moteki, Hela Azaiez, Christina M. Sloan-Heggen, Kevin Booth, Shin-ya Nishio, Keiko Wakui, Tomomi Yamaguchi, Diana L. Kolbe, Yoh-ichiro Iwasa, A. Eliot Shearer, Yoshimitsu Fukushima, Richard J.H. Smith, Shin-ichi Usami
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Journal Title
Annals of Otology, Rhinology & Laryngology
Volume: 125
Pages: 918-923
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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