2017 Fiscal Year Research-status Report
9軸センサによる頭位モニタリングと次世代VOGによる眼振の解析
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15K10752
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
橋本 誠 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50343299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 裕司 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00210419)
藤井 博則 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50750197)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | めまい / 平衡障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに、リアルタイム三次元解析可能なvideo-oculography(VOG)製品の開発について報告した。録画・ファイリング、瞳孔認識・解析の自動化、リアルタイム眼振図表示、履歴検索,再生、詳細解析、報告書作成を可能にした。既製品の赤外線カメラを用いたため、ゴーグルが比較的重く、フレームレートや解像度などクオリティに限界があった。 本年度、高速度カメラと加速度センサーの選定を、国際医療機器展で情報を収集し、既製品ではなくカメラユニットを基板から独自開発し、独自デザインの赤外線フレンツェルを作成した。約125gと軽量化、高画質化(1280*1024ピクセル)、高速化(毎秒240フレーム可能)が可能となった。カバーの着脱により、視刺激検査や注視眼振の記録が可能となった。3軸加速度センサと3軸角速度センサ(3軸ジャイロセンサ)、3軸地磁気センサを実装した小型の9軸センサデバイスを用い、得られた加速度、角速度をPCに取り込み、頭位の方向、速度を解析した。眼球画像と頭位情報を同期して解析処理するシステムを確立した。 近年VOGソフトウェアの検討は行われてきたが、日本人の形態に適したサイズなど、ゴーグル開発についての検討は乏しかった。日常のめまい診療における有用性が期待される。さらにゴーグルに加速度センサーを搭載しており、検査頭位の自動識別や、高フレームレートとゴーグルが軽量であることからvHITへの応用が可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
約125gと軽量化、高画質化、高速化が可能となり、カバーの着脱により視刺激検査や注視眼振の記録が可能となるなど概ね順調に進行していた。しかし平成29年度途中に眼振解析に使用したパーソナルコンピュータが故障したため、研究期間を平成30年度まで延長した。
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Strategy for Future Research Activity |
高速度カメラを搭載した軽量赤外線フレンツェルの開発が完了したため、得られた眼振の潜時,持続時間や速度,振幅などの数値から減衰の時定数などデータの詳細な解析を行う。さらにEpley法やLempert法など頭位治療における頭位情報を検証し,頭位治療における頭位 情報のモニタリングの有用性を明らかにする。
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Causes of Carryover |
眼振解析に使用したパーソナルコンピュータが故障したため、最終成果確定が平成30年度になるため次年度使用額が生じた。 パーソナルコンピュータの更新など物品、成果発表に使用予定である。
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