2015 Fiscal Year Research-status Report
オプトジェネティクスによる蝸牛血管条機能の操作と聴覚平衡覚変化
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15K10761
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
増田 正次 杏林大学, 医学部, 講師 (20317225)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オプトジェネティクス / 蝸牛 / 外側壁 / 血管条 / 内リンパ / 聴覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
得られた結果について列記する。 (1)外側壁への光照射により内リンパ電位が低下した。(2)本研究期間に使用した刺激強度により可逆性の内リンパ電位変化を生じた。(3)光照射による蝸牛神経繊維への影響はなく、内リンパ電位の低下に伴う聴力の低下を生じていた。 途中経過は2016年Association for Research in Otolaryngologyで発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時に記述した内容の予備実験内容が大変役に立ち、この研究への注力がスムーズに進んだ。蝸牛への光刺激によって生じた聴覚変化が、確実に外側壁の機能に作用して生じた現象であることを確認することに時間を費やした。よって、より科学的に強固な結果が得られたが、予定以上に実験が進行したいうほどの結果は得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
聴覚における、可逆性変化と非可逆性の境界が何であるかの分析。 局所的な外側壁障害による、局所的な内リンパ液組成の変化が生じるかの測定。
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Causes of Carryover |
実験が順調に進展しており、今後さらに研究が大きく展開し、費用がかさむ可能性を考慮した。よって、当初予定していた旅費を本年度使用せず、今後の研究のため温存した。また、高価な生理機能検査機器の新規購入に関しても本年度は行わず結果を固めることに専念した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後は多数の光刺激条件振り、それに伴う新規の機器、消耗品(抗体、測定プローブ等々の高額物を含む)への費用が非常にかさむことが予想されれる。また、結果が出て来たことから研究の更なる進展を図るため、積極的に学会に参加して新たな情報の収集を行う。よって旅費も計上する予定である。以上の理由で次年度使用額は消費する。
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Research Products
(1 results)