2015 Fiscal Year Research-status Report
老人性難聴とエピジェネティックス-DNAメチル化とヒストン蛋白質修飾の解析
Project/Area Number |
15K10767
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
渡邊 健一 日本医科大学, 医学部, 准教授 (80281434)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 老人性難聴 / エピジェネティックス / ヒストン蛋白質修飾 / DNAメチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ヒストン蛋白質修飾の検討 若年群と加齢群のマウスより側頭骨を摘出し、ホモジェナイズ後、ヒストン蛋白質定量キット(Global acetyl histone quantification kit, EPIGENETEK)を用い、若年群と加齢群のヒストン蛋白質修飾の変化を検討中であるが、現時点では有意差は明らかではなかった。 パラフィン包埋した側頭骨から切片を作成し、抗ヒストン蛋白質抗体(Acetyl histone antibody sampler kit, Methyl histone antibody sampler kit, Cell Signaling)を用い、蛍光免疫染色を行った。その結果、若年群ではH3k9およびH4k8のアセチル化およびH3k27のメチル化、加齢群ではH3k9のメチル化を認めた。これらの結果を踏まえ、ヒストン蛋白質修飾の定量法を再検討中である。 2.DNAメチル化の検討 側頭骨よりDNAを抽出した(Genomic DNA isolation kit, NORGEN)。DNA量は加齢群で若年群に比べ、約50%に減少していた。その後、バイサルファイト処理を行った(BisulFlash DNA Modification Kit, EPIGENETEK)。バイサルファイト未処理なDNAと処理済みのDNAに対応したプライマーを作成した。プライマーは誘導型一酸化窒素合成酵素の遺伝子配列を用いた(Boyle WA et al.2000)。qPCRを行い、増幅を試み、検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者が期間中、約1か月の入院加療を行い、その後約2か月の療養を必要とせざるおえなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
加齢に伴い、実際に発現している遺伝子を検討するため、側頭骨よりmRNAを抽出し、網羅的に変化を測定する予定である。さらに変化を認めた遺伝子のメチル化を検討予定である。
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Causes of Carryover |
申請者が疾患の為、約3か月間入院および療養を必要とし、その間実験を中止せざるおえなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は実験計画通り、遅延分を含め、実験を行う予定である。さらにmRNA測定による追加実験も行う予定である。
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Research Products
(6 results)