2015 Fiscal Year Research-status Report
アレルギー性鼻炎における新たなエピジェネティクスの探索
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15K10780
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
松岡 伴和 山梨大学, 総合研究部, 講師 (30313810)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アレルギー / 免疫療法 / バイオマーカー / 自然免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、免疫療法の効果を示すバイオマーカーとして、血清で測定できるIgG4の測定系および、症状と相関すると報告されているELIFABアッセイの測定系を樹立した。また、好塩基球活性化試験の測定も可能にした。スギ花粉症に対して免疫療法を受けている患者と、受けていない患者の間には、これらの結果に有意差があることを確認した。この結果については2016年6月に行われるヨーロッパアレルギー学会にて発表予定である。また、健常者、スギ花粉症患者、免疫療法を受けている患者のスギ花粉症シーズン前の採血を実施し、血清及び末梢血単核球を分離し、凍結保存してある。今後、5月第2週よりスギ・ヒノキ花粉飛散終了後の採血も実施し、同様の処理を行う予定である。これら検体を用いて、血清については、新たなバイオマーカーの探索を行う予定である。また、末梢血単核球はIL-27の測定や、近年、アレルギーと自然免疫系の間で重要なILC2についても測定予定である。現在は、フローサイトメトリーを用いたこれらの測定系の樹立のための予備実験を実施している。これらの結果を踏まえ、IL-27のプロモータ領域を中心に、自然免疫系ををターゲットとしたエピジェネティックの解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現状では、当初の計画の通り、平成27年度から平成28年度のスギ花粉シーズン前後の健常者、スギ花粉症患者、免疫療法を受けている患者の採血を行っている。また、当初の研究計画とはやや離れた部分もあるが、血清を用いた免疫療法のバイオマーカーについての測定系の樹立は大きく進んでいる。しかし、IL-27の測定やIL-27のプロモータ領域を中心としたエピジェネティックの解析についての予備実験は十分進んでいるとは言えない。現在、検体収集は順調に進んでいるので、それらの検体を用いて、再現性のある測定が行える実験系の確立を進める必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
予備実験用の採血として、平成27年度7月~9月に採血を行った凍結サンプルが存在する。平成27年度の予算の一部で、測定に用いる試薬も購入しているので、近日中にこれらを用いて、まずIL-27の測定系を樹立する。また、他の測定系については、現在、国内外の研究機関に実験プロトコールのワークシート等を送ってもらえないか打診し、いくつかの実験プロトコールをいただいた。これらを参考に、エピジェネティックの解析についても、実験を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
現状では、予定した研究対象者からの検体収集は順調であるが、いくつかの測定系は予備実験の状態であり、予定よりも試薬購入費用が少なくなってしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後、本格的な測定がスタートすれば、試薬の購入が必要にあるため、費用はそれに充てる。また、学会における研究成果の発表のための費用にもあてる予定である。
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Research Products
(6 results)