2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mutational analysis on PI3K pathway in head and neck squamous cell carcinoma and its application to clinical sequence
Project/Area Number |
15K10802
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
朝蔭 孝宏 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50361481)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 瑞生 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60511467)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 頭頸部癌 / 扁平上皮癌 / 免疫染色 / 遺伝子解析 / 次世代シークエンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年~2018年の3年間に当院の疾患バイオリソースセンターのバイオバンクに176例の検体を集積・登録した。176例中頭頸部悪性腫瘍は134例で、そのうち扁平上皮癌症例は125例であった。さらにそこから再発例を除いた初回治療例108例を対象とした。内訳は口腔癌31例、中咽頭癌22例、下咽頭癌33例、喉頭癌7例、鼻副鼻腔癌15例であった。これらの年齢は38歳~96歳、中央値70歳、男性89例、女性19例であった。StageはStage I/II/III/IVがそれぞれ25例/20例/13例/45例で進行癌が多かった。中咽頭癌に対してはHPV感染のスローゲートマーカーであるp16免疫染色を施行した。中咽頭癌22例中p16陽性は8例、p16陰性は5例、不明は9例であった。重複癌を38例(35%)に認めた。食道癌が20例と最も多かった。これらの症例に対して手術が91例、放射線療法が16例、対症療法が1例施行された。2018年3月までに再発を来した症例は22例あった。最終確認時では健存が88例、担癌生存が14例、死亡が6例であった。手術例では摘出標本および術中採血を、その他の例では治療前生検および採血をサンプルとして集積した。結果的に血清は101例、病理検体は53例、DNAは100例分抽出した。本来であれば研究期間中に次世代シークエンサーを用いた遺伝子解析までを終了する予定であったが、研究期間中に研究代表者の施設異動があり、新たに研究体制を構築しサンプルの集積を一から始める必要が生じてしまい、研究の遂行に遅れが生じてしまった。現在、大学設置の次世代シークエンサーIon Protonを用いて、サーモフィッシャー社のIon AmpliSeq cancer hotspot panelで解析を実施中であり、今年度中の結果公表を目指している。
|