2015 Fiscal Year Research-status Report
炎症性がん微小環境を考慮した樹状細胞による頭頸部がん免疫化学療法の新規開発
Project/Area Number |
15K10806
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
増山 敬祐 山梨大学, 総合研究部, 教授 (30181663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 裕貴 山梨大学, 総合研究部, 助教 (40568250) [Withdrawn]
五十嵐 賢 山梨大学, 総合研究部, 助教 (10597016)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 樹状細胞 / 低用量抗がん剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度の研究は主に、頭頚部扁平上皮癌細胞株とヒト樹状細胞を用いたin vitroの実験を行った。まず低用量ドセタキセルにて48時間処理したHSC4およびCa9-22の培養上清(低用量ドセタキセル上清)を用いてGM-CSF(5ng/ml)+IL-4(5ng/ml)誘導ヒト樹状細胞の生存率、細胞表面マーカー変化の解析、機能解析を行った。7-AADを用いた生存率解析ではcontrol mediumと比較して低用量ドセタキセル上清で培養したDCの方が有意に生存率が上昇していた。さらに低用量ドセタキセル処理後のcondition mediumで培養した際CD80およびCD86マーカー発現が6.9倍、1.6倍上昇していたもののDC活性化を誘導するOK432刺激後のDC培養上清中のIL-12pサイトカインには大きな変化が見られなかった。これにより低用量ドセタキセル処理された腫瘍環境ではDC生存率が上昇している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度より4NQOを用いた頭頸部扁平上皮癌マウスモデルを用いてC57Bl/6由来のマウス頭頚部扁平上皮癌細胞株の作製にまでは至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き4NQOを用いた化学性頭頚部扁平上皮癌発がんモデルマウスを用いてC57Bl/6マウス由来扁平上皮癌細胞株の樹立を試みる。合わせてBALB/Cマウスを用いて同様の細胞株樹立にも試みる予定である。 さらに低用量ドセタキセル処理以外の抗がん剤(分子標的薬など)による腫瘍培養上清中の炎症性サイトカインプロファイルをbioplexを用いて網羅的に解析し、その上清中で培養されたヒト樹状細胞について、RNA-seqなどバイオインフォマティクス解析と合わせて炎症性がん微小環境が樹状細胞に与える影響をin vitroで免疫学的およびエピジェネティックに解析していく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度、炎症性がん微小環境がヒト樹状細胞に与える影響を解析するため、各種抗がん剤(ドセタキセル、パクリタキセル、分子標的薬など)処理細胞培養上清およびヒト頭頸部扁平上皮癌組織培養上清をBioplexで網羅的解析予定であったが対象となる患者検体が十分量集まらなかったため次年度使用額が生じてしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額については解析検体数が充分揃い次第、bioplexキットを購入しによるタンパク解析を行う予定である。
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