2017 Fiscal Year Annual Research Report
The expression levels of Lysophosphatidic asid receptors in head and neck squamous cell calcinoma.
Project/Area Number |
15K10815
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
又吉 宣 琉球大学, 医学部, 助教 (60448587)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | リゾフォスファチジン酸 / 頭頸部癌 / LPA |
Outline of Annual Research Achievements |
予備実験において数種類の頭頸部癌細胞株を用いて、conventional PCR、real-time PCRにてリゾフォスファチジン酸受容体1(LPA1)、リゾフォスファチジン酸受容体4(LPA4)、オートタキシン(ATX)、酸性フォスファターゼ6(ACP6)のmRNA発現量に差異のあることを確認した。次に頭頸部癌症例および対象症例に対する解析を行った。下咽頭癌43例、喉頭癌17例、対照群25例に対し同様の解析を行い、LPA1、LAP4、ATX、ACP6の発現量にそれぞれ差のあることが確認された。 LPA1、ATXの発現量に関しては下咽頭癌>対照群>喉頭癌の順となったがLPA4、ACP6の発現量に関しては対照群>喉頭癌>下咽頭癌の順となった。下咽頭癌に関してはこれまでがんの悪性形質発現に関与すると報告されてきたLPA1、ATXの高発現を認め、LPA4、ACP6においては低い発現レベルとなっていることをが確認された。下咽頭癌に関しては申請者の当初の仮説通りの結果であったが、喉頭癌に関してはLPA1、ATXともに対象群と比較して低い発現レベルであることが確認された。 一般的に喉頭癌は下咽頭癌に関して予後がよいとされているが、発声部位の解剖学的特徴以外に癌細胞の増殖能や遊走能、浸潤能などに差異があり、このことが臨床的悪性度に関与している可能性が示唆された。現在、臨床データの各項目との統計学的相関の有無について検討を行っている。
|