2015 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部がんにおけるタイト結合関連分子JAM-Aを用いた補助診断および分子標的治療
Project/Area Number |
15K10817
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
黒瀬 誠 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60404696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 賢一 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70404689)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | NF-kBシグナル / JAM-A / 悪性化 / 頭頸部扁平上皮癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
Junctional Adhesion Molecule-A(JAM-A)は細胞間接着タイト結合分子の一つで近年様々な癌細胞で高発現がみられ癌の悪性化である浸潤および転移への関与が考えられている。我々は本研究において、頭頸部扁平上皮癌におけるJAM-A を用いた補助診断および分子標的治療の可能性を検討する。 今回の結果より、頭頸部扁平上皮癌においてJAM-Aが高発現していることが明らかとなった。頭頸部扁平上皮癌細胞株を用いたproliferation assay、invasion assay、migration assayの結果よりJAM-A発現が頭頸部扁平上皮癌においても他の癌と同様に増殖、浸潤、遊走に密接に関与していることが分かった。また、癌細胞におけるJAM-Aの発現制御については、種々の腫瘍発生に関与がしられているNF-kBシグナル経路が考えられた。さらに頭頸部扁平上皮癌患者血清において可溶化JAM-A(sJAM-A)値が上昇していた。sJAM-Aは高血圧や粥状性動脈硬化症などにおいても上昇するとした報告もあるが、頭頸部扁平上皮癌における新規腫瘍マーカーとしての可能性が示唆された。以上の結果の一部は、英文雑誌(Oncotarget)に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度に実施する実験においては、ほぼ終了し有意義な結果を見出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
.1.頭頸部扁平上皮癌におけるJAM-Aの高発現メカニズムの詳細が未だ不明なため、様々な扁平上皮癌で発現のみられる転写因子であるp63に焦点を当てそのメカニズムを解明する。 2.頭頸部扁平上皮癌患者血清において可溶化JAM-Aが新規腫瘍マーカーとしての補助診断にどの程度役に立つかを患者血清の検索数を増やすとともに術前術後および放射線治療後の血清も詳細に検討する。
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Causes of Carryover |
消耗品の使用が予定より小額であったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品費として使用予定である。
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[Journal Article] Dysregulation of junctional adhesion molecule-A via p63/GATA-3 in head and neck squamous cell carcinoma.2016
Author(s)
Kakuki T, Kurose M, TakanoK, Kondoh A, Obata K, Nomura K, Miyata R, Kaneko Y, Konno T, Takahashi S, Hatakeyama T, Kohno T, Himi T, Kojima T.
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Journal Title
Oncotarget
Volume: .
Pages: 1-14
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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