2015 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部癌幹細胞マーカーCD271によるアクチン細胞骨格系制御機構の解明と治療戦略
Project/Area Number |
15K10830
|
Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
松浦 一登 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 特任研究員 (70271947)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 伸幸 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 部長 (60280872)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 癌 / アクチン / 細胞骨格 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではCD271陽性頭頸部がん幹細胞とアクチン細胞骨格系の関連を明らかにするため、CD271発現を指標として頭頸部がんのがん幹細胞細胞を分画し、以下を解析する。具体的には、①頭頸部がん細胞株および臨床検体を用いてCD271陽性/陰性細胞におけるCortactin複合体分子とCD271の発現プロファイルが一致するか解析する。②Cortactinを強制発現またはノックダウンすることで、浸潤性が誘導・減少するか?③アクチンリモデリングはがん幹細胞性を誘導するか?、を解析する。本年度はCD271陽性細胞を用いて、Cortactinの発現について解析した。頭頸部がん由来の細胞株HPCM2を用いてCD271陽性とCD271陰性分画に分取し、アクチン重合を共焦点顕微鏡で観察した。さらにCortactin複合体の発現をReal time PCR法および共焦点顕微鏡にて解析した。その結果、両者のうちCD271陽性細胞に発現が多かった。一方、CD271に会合する分子を蛋白精製し、TOF-MS解析によって網羅的スクリーニングを実施した。その結果、Cortactinが共沈蛋白リストに含まれていた。以上から、CortactinがCD271会合分子として有望であることが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画で予定した研究を実施し、結果を得ているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初予定通り研究計画を進める予定である。
|
Causes of Carryover |
本年度は計画が順調に進んだため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降は本年度当初予定の解析費を含めた使用額が見込まれる。全体計画に変更はない。
|