2015 Fiscal Year Research-status Report
IgG4関連ミクリッツ病の眼症状の検討とウイルス検索による原因究明
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15K10837
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
黒川 徹 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (00324260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 敏規 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (50253406)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | IgG4関連眼疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去の当科におけるIgG4関連疾患について、涙腺腫脹の程度をCT,MRIの画像から定量した結果、涙腺は、IgG4関連疾患群で正常対照よりも有意に腫脹していた。また、ステロイド内服の治療により、涙腺面積は有意に縮小した。また、本疾患の活動性のマーカーである血清中のIgG4、可溶性IL2レセプター、CRPを治療前後で比較検討したところ、いずれも治療後に値が低下していた。IgG4関連疾患の中で、涙腺病変の有無で血清IgG4値を比較したところ、涙腺病変のある例で、血清IgG4値が有意に上昇していた。以上の結果について考察し、発表予定である。 IgG4関連疾患の眼科領域の病変についての新診断基準が作成された(Goto, et al, JJ0 2015)。当科症例がこの新診断基準を満たすか検討したところ、全例が疑診以上の基準を満たした(全身の包括診断基準では79%しか診断基準を満たさなかった)。しかし、その内訳は確定診断群が43%、疑診群が57%であり、確定診断群が43%にとどまった。これは、確定診断には眼科領域の病理検査が必須であるが、我々は、他臓器などで病理検査がされていた例を、眼科的に病理検査を行わなかったためである。他臓器で病理検査をされている例について、眼科でも病理検査をして確定診断とすべきか、今後の検討課題であると考えられた。以上について、第9回IgG4研究会、第120回日本眼科学会総会で発表した。 IgG4陽性形質細胞の浸潤により、涙腺が巨大化した症例について症例報告を執筆し、まもなく投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度はIgG4関連疾患と診断された新規症例がなく(鑑別診断でリンパ腫2例、Wegener肉芽腫1例、原因不明の炎症1例と診断から除外された)、涙液のPCRや血清からのムンプス、麻疹ウイルスの検索ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
IgG4関連疾患は、医療界に広く知られるようになった疾患であるが、学会、地方会などで開業医にもさらに啓蒙し、疑いのある症例について、紹介を依頼する。関連病院に患者の紹介を依頼する。また、研究協力者以外の当施設の内科医師にも患者の紹介を依頼する。
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Causes of Carryover |
新規症例がなかったため、涙液のPCR検査や、血清検査を行うことができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
新規症例をより積極的に集め、平成28年度請求額と合わせて涙液のPCR検査や、血清検査に使用する。
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Research Products
(2 results)