2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K10851
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
鈴木 久晴 日本医科大学, 医学部, 准教授 (00366684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 浩 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (00188046)
五十嵐 勉 日本医科大学, 医学部, 准教授 (10421190)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 白内障 |
Outline of Annual Research Achievements |
白内障手術は安全性が高い手術だといわれているが、超音波を使っている限りはその様々な副次的要因によって、合併症が発生しることは、まれではない。その中でも角膜内皮障害による水泡性角膜症の発症は、視力の低下だけでなく、最終的に更なる手術などの加療が必要となる場合もあり、防ぐべきものと考えられる。現在まで、我々は超音波による角膜内皮障害の評価法から原因検索、防御法までを研究、発表してきた。そこで、実験的には超音波振動による発熱に注目し、豚目による前房温度の測定を施行した。そこで、生体に対しての評価として、ウサギを用いることによって実際に白内障手術を施行し、温度上昇による角膜内皮への影響を病理的、生化学的検討を行う。 また、術後の前房内の環境変化において角膜内皮細胞にどのような影響が出ていくかを前房内の温流に注目し、豚目を用いて再現することによって評価し、生体内での影響をウサギを用いることによって解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
術中の温度変化を豚目を用いることによっては測定できたが、ウサギの実験においては生体の均一化が難しく安定的な計測ができないため。また、生体における術後の温流を再現、観察することにおいては、生体における炎症の惹起が強すぎるため、一定の安定した再現性が困難であることによる。
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Strategy for Future Research Activity |
ウサギの生体における温度変化を安定的に測定するために、切開創の極小化によって前房内からの水の漏出を少なくすることで前房内の温度変化を再現性のある状態で測定する方法も模索する。また、術後の前房内の温流の再現性については、抗炎症薬などの併用によって炎症を抑えて、温流そのものによる変化が角膜内皮にどのように影響していくかを観察する。
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Causes of Carryover |
今年度は人件費を必要とせず、次年度研究補助員に実験を手伝ってもらうため、次年度使用分とした。また、今年度は実験動物をあまり使用しなかったため次年度使用とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
人件費及び消耗品購入予定。
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