2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K10852
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| Research Institution | Kindai University |
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Principal Investigator |
奥山 幸子 近畿大学, 医学部, 講師 (40268438)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 長太 近畿大学, 医学部, 教授 (70229558)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 高密度視野測定 / 視野 / 閾値変動 / 固視 / 固視微動 / 眼底トラッキング |
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| Outline of Annual Research Achievements |
前年度において、自動視野計Octopus900(Haag-Streit International社)に組み込んだ0.5度間隔高密度視野測定プログラムにより正常者と緑内障例を測定し、そのデータ解析から、臨床で通常行われている6度間隔の視野測定では本来の視野異常を十分に捉えられていない事を検証した。そして、視野検査で認められる閾値変動には、測定点周囲における空間的な閾値変化の大きさが、閾値自体や網膜偏心度よりも大きく影響している事を明らかにした。このことから、通常の視野測定における閾値変動には、測定中の固視点の動きが最も影響している事が示唆されたため、眼底をトラッキングすることで、眼球運動の影響を最小限に抑えることが期待できる眼底対応視野計マイクロペリメーターMP-3(株式会社ニデック)を購入し、Octopus900のデータとの比較検討を行うこととした。MP-3を用いて、まずこれまでのOctopus900での検討と同じ測定範囲として正常者における検討を開始したが、固視灯の中心窩閾値への影響や周辺部閾値データの変動が大きいことが明らかとなり、Ocopus900のデータと比較検討可能な条件を探ることが必要となった。平成28年度には、正常被検者において様々な測定条件下に高密度視野を測定し、MP-3による測定データとその再現性を確認した。その結果、中心窩閾値は別に測定することとし、データの正確さと再現性が担保されるように測定範囲を限定することとした。現在、この条件下で、正常者データの収集・解析をし直すとともに、緑内障症例についても、本研究の条件を満たし、同意を得られた方にご協力頂き、随時データ収集している所である。
また、前年度におけるOctopus900を用いた高密度視野測定による、測定点密度と緑内障性視野障害の検出力の関係について、論文報告した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高密度視野測定時の眼球運動の影響を最小にすべく、眼底対応視野計マイクロペリメーターMP-3(Nidek社)に0.5度間隔高密度視野測定プログラムを導入し、正常者を対象に、様々な測定条件下で高密度視野を3回測定し、データとその再現性を検証した。その結果、Octopus900との比較検証においては、前年度のOctopus900での測定範囲に比べて範囲を狭め、中心窩閾値は別に測定することが、データの再現性と正確さを担保する上では必要と判断した。現在、その測定条件で、正常者および同意が得られた緑内障患者に対して高密度視野測定を行いデータを収集している。測定範囲の限定で対象がしぼられたことや、実験的条件下での検査で時間を要する事から、緑内障患者における研究協力同意に基づく被検者の確保がなかなか進みにくい状況はあるが、前年度の成果の論文発表を含めて、おおむね順調に進展していると考える。
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| Strategy for Future Research Activity |
正常者および緑内障患者の被検者をさらに募り、MP-3及びOctous900での高密度視野測定データを増やし、それぞれの結果を比較検討することで、日常臨床における視野測定において、固視の動きが閾値変動にどの程度影響しているか、また測定点間隔と視野障害検出力の関係について、さらに検証を進めていく予定である。
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| Causes of Carryover |
MP-3で測定した高密度視野検査の結果を管理・保存するための外付けHDの購入などの消耗品費を計上していたが、MP-3のデータについて、Octopus900と比較検討できる測定条件を正常者で検討することに時間を要し、臨床データの組み入れがまだ遅れており、購入は平成29年度に見送った。予定していた旅費については、研究代表者が出張できず、共同研究者が発表に当たったため計上していない。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
これまでの年度に購入予定としていた外付けHDなどの消耗品は、研究の症例数を増やしてデータを解析する平成29年度に購入する予定である。データ解析のために統計処理ソフトも購入する予定としている。検討結果を国内外の学会で発表する際の旅費も計上する予定である。また、今後、これまでに明らかとなったMP-3の測定上の問題について、改善のためにソフトウエア変更などで資金計上が必要となる可能性もあると考えている。
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Research Products
(2 results)
