2017 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of Mrp4 in the development of diabetic retinopathy
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15K10865
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
楠原 仙太郎 神戸大学, 医学研究科, 講師 (40437463)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 糖尿病網膜症 / 神経変性 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
高血糖マウスにおける網膜表現型の解析と血管内皮細胞機能関評価のための2光子イメージングを行った。 1.研究内容: InsCreTg; Pdk1flox/floxマウス(高血糖マウス)の網膜表現型の解析をさらに進め、明らかな網膜血管の異常がない段階で、細胞外マトリックスであるラミニンと網膜神経線維の著しい菲薄化が生じていることを確認した。血管内皮細胞機能評価については網膜血管内皮細胞に蓄積されたfluo-cAMPを蛍光画像で描出することを予定していたが、将来の臨床応用を考えるとin vivo imagingの系を確立することが優先されると考え、2光子顕微鏡による細胞レベルでの網膜イメージングを行った。経瞳孔的な2光子網膜イメージングは困難とされていたが、独自に開発したコンタクトレンズを姿勢保持装置によって良好な画像がえられることが分かった。InsCreTg; Pdk1flox/floxマウスとMrp4KOマウスとの交配を行う予定であったが、Mrp4KOマウスのコロニーでgenotypingミスの可能性がある個体を複数確認したために再度コロニー全体のgenotypingを行うことになり、高血糖におけるMrp4の役割の解析については進んでいない。 2.研究の意義: 実験結果からInsCreTg; Pdk1flox/floxマウスは検眼鏡的に明らかな網膜症のない段階での網膜異常を評価するのに適した高血糖マウスであることが判明した。また、2光子顕微鏡では網膜のすべての種類の細胞を可視化することができることから、これらを組み合わせることによって、糖尿病による網膜異常の病態解明が促進されると思われる。 3.研究の重要性: 糖尿病網膜症の形成に関与する細胞の動き生体で観察できれば細胞機能不全に注目した糖尿病網膜症管理が可能となり糖尿病網膜症の発症予防や治療につながる可能性がある。
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Research Products
(1 results)