2015 Fiscal Year Research-status Report
緑内障臨床検体ライブラリーを用いた全身及び局所酸化ストレス因子の網羅的解析
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15K10866
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
谷戸 正樹 島根大学, 医学部, 客員研究員 (30284037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 明弘 島根大学, 医学部, 教授 (00169054)
海津 幸子 島根大学, 医学部, 助教 (00325052)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 緑内障 / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
保存されている臨床検体とデータシートの突合,残存試料量の確認,臨床指標データ[年齢,性,血液生化学的検査結果,血圧,喫煙歴,全身疾患既往歴,眼科病名,視力,眼圧,屈折度,視野感度,網膜神経線維層厚,視神経乳頭形状等]と診療録記載との再照合を行い,各測定項目に応じた試料選定を行った。全身及び局所の酸化ストレスが緑内障性視神経障害や眼圧上昇に関与する可能性が実験的に示されている。我々は,緑内障患者の血液の生化学検査結果と眼圧の関連について調査した。531名の開放隅角緑内障および非緑内障被験者の血液中の酸化ストレスマーカー,抗酸化能マーカーを測定した。抗酸化能マーカーは4つの眼圧グループ間で有意差な差を認めた。種々の背景因子を調整した多変量解析の結果,眼圧最低群との比較で,眼圧最高群に分類される際の抗酸化能のオッズ比は0.04であった。低い抗酸化能は,高い眼圧のリスク因子であり,それによって緑内障の病態に関与する可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題に関連したデータが,原著論文として受理され出版された。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画にそって研究を遂行する。
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Causes of Carryover |
得られたデータの解析を優先したため,当初の予定より物品費が軽減されたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験用試薬・キット類および学会発表旅費に使用する。
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Research Products
(3 results)