Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 康平 九州大学, 医学研究院, 教授 (10294943)
佐古田 幸美 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30629754)
折田 朋子 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50467792) [Withdrawn]
木村 和博 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60335255)
寺西 慎一郎 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (90649360)
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Outline of Annual Research Achievements |
内因性ぶどう膜炎は高度視力障害の主要原因となる炎症性疾患であるが、治療における様々な副作用が問題となる。我々は眼内炎症の動物モデルとして確立されているマウス網膜抗原誘導自己免疫性ぶどう膜炎(EAU)モデルを用いて、食餌摂取したオメガ3脂肪酸が自然免疫系の抗原提示細胞の機能を制御し、臨床学的および組織学的に抗炎症効果を示すことが明らかとなった。 オメガ3脂肪酸が最終的に眼局所の獲得免疫系であるT細胞由来のIFN-γやIL-17などの炎症性サイトカインを制御して炎症を抑制していたが、その機序は未だ明らかになっていない。 活性化T細胞と脾臓由来の抗原提示細胞をin vitroで共培養することで、EAUの発症メカニズムにおける自然免疫と獲得免疫の制御機構について検討し,オメガ3脂肪酸を摂取したマウスの抗原提示細胞はTh17細胞を介して活性化T細胞の増殖作用を制御していることが明らかとなった。さらに,オメガ3脂肪酸がT細胞の活性化に直接関与しているのか,抗原提示細胞を介した細胞間相互作用に作用しているのか検討中である。 次にオメガ3脂肪酸がどのような機序で抗炎症作用を発揮するのかを明らかにするため,主要なオメガ3脂肪酸のチロクロームP450代謝産物(ω-3脂肪酸由来のCYP代謝産物 (5,6-, 8,9-, 11,12-, 14,15-, 17,18-epoxyeicosatetraenoic acid [EEQ], 16,17-, 19,20-epoxydocosapentaenoic acid [EDP]),対象群としてω-6脂肪酸由来のCYP代謝産物 (5,6-, 8,9-, 11,12-, 14,15-epoxyeicosatrienoic acid [EET])を用いて検討し,17,18-EEQが眼炎症を抑制していることが示唆された。
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