2016 Fiscal Year Research-status Report
視神経軸索障害における部位別能動的分子プログラム制御機構の解明
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15K10908
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
北岡 康史 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (10367352)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 緑内障 / 視神経 / オートファジー / チオレドキシン / 老化 / 軸索変性 / TNF |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障性視神経症は順行性軸索障害と逆行性軸索障害が混在する病態であることが推測される。前年度ではSARM1の蛋白レベルをTNF誘発視神経障害モデルで検討した。他の神経、例えば脊髄後根神経節では、順行性軸索障害においてSARM1の抑制により強い軸索保護効果が報告されている。しかしTNF障害における視神経ではsiRNAによりSAM1蛋白レベルは抑制されたが、軸索保護効果が認められなかった。おそらくTNFモデルでは逆行性軸索障害が主であると推測された。そこで、今年度ではより現実的な軸索保護薬候補として抗酸化物質であるチオレドキシン(TRX)蛋白製剤の効果を検討した。TNF誘発視神経障害モデルにおいて、recombinat human TRX1を過去の報告を参考に45、150、450μg硝子体注射する群を作成した。150、450μgのTRX1により有意な軸索保護効果を認めた。TRX1の保護作用機序を調べるため、p62、LC3-II、SARM1などの蛋白発現量に影響がないか検討したが、いづれも有意な変化を認めなかった。さらにNF-kB p65や内因性TRX1、pASKなども検討したが、有意な変化を得られなかった。しかしながらこれら検索の過程で視神経のIL-1bがTNFにより有意に上昇し、TRX1でその上昇が抑制されることを見出した。また視神経ではIL-1bの局在はGFAPにほぼ一致していることも分かった。局在の一致は水平切片でも垂直切片でも検討し、一致を確認した。また論文投稿の過程で蛋白量が少ないのではないかとのコメントもあったが、SDS pageをCBB染色し十分量の蛋白量を見せることで論文受理を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IL-1bの上昇のみならずGFAPも視神経でTNFにより上昇していた。このGFAPの上昇もTRX1で抑制されており、TRX1はグリアの活性も抑制していることが分かった。他の経路としてROCK阻害によりLC3-IIが上昇し、p62が減少することも見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
抗加齢遺伝子サーチュイン遺伝子を活性化するコンパウンドであるSRT2104の軸索保護効果とその機序にオートファジーが関与しているかどうかを検討する予定である。
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Causes of Carryover |
研究を継続して行っているため、抗体や試薬を昨年度のストックから使用できた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は新しいテーマとしてNicotinamide ribosideやAkebia Saponin Dの能動的分子機序も検討する予定であり、新規購入の抗体、試薬が増える。また現在論文投稿中の研究の追加実験も要求されると予想され、さらなる動物、消耗品の購入に予算が必要である。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] 軸索障害研究の実践2016
Author(s)
北岡康史
Organizer
第27回日本緑内障学会
Place of Presentation
パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
Year and Date
2016-09-17 – 2016-09-19
Invited
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[Presentation] HistoneH2B, a potential role of cell death ligand, induced RGC death through Toll like receptor 4 in the vitreous of acute angle closure.2016
Author(s)
Munemasa Y, Kitaoka Y, Sase K, Kojima K, Shiono A, Kogo J, Tokuda N, Takagi H.
Organizer
Annual Meeting, ARVO
Place of Presentation
seattle, USA
Year and Date
2016-05-02 – 2016-05-05
Int'l Joint Research
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