• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Research-status Report

脱神経皮弁における神経再生の機序の解明 -皮膚からのシグナルに着目して-

Research Project

Project/Area Number 15K10937
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

森 弘樹  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (80345305)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岡崎 睦  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50311618)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords無知覚皮弁 / 神経再生 / 共培養 / 角化細胞 / 神経細胞
Outline of Annual Research Achievements

研究1「脱知覚皮弁皮膚におけるTRPV1, P2X3と末梢神経の相互作用の検討」
前年度に行った動物実験で採取した標本をもとに免疫染色を行った。ラットを使用し坐骨神経・大腿神経を切断し皮膚を全周性に切開し、脱神経皮膚群とした。施術後1週後、4週後に足底皮膚を採取し、TRPV1(VR1), P2X3, NGF, SEMA3Aの各抗体で染色した。各因子は脱神経皮膚においても発現した。
トレーサー実験:ラット坐骨神経・大腿神経切断モデルにおいて末梢切断端から脂溶性カルボシアニン色素(DID) を注射し、7日後と14日後にIn vivo発光蛍光イメージングシステム(IVIS)にて撮影した。足底皮膚までは光らなかったが、足根骨付近にも蛍光を確認し、末梢神経の神経追跡にもある程度使用できることが示唆された。
研究2「ケラチノサイト、神経細胞共培養下での各種因子の検討」
実験1: ラット後根神経節(RDRG)細胞とヒト角化細胞を角化細胞用培地と神経細胞用培地のそれぞれで単独培養した。神経細胞では12wellプレートをポリ-D-リシンをコーティングして行った。10日目前後の上清を用いてNGFのelisaキットを用いて解析を行った。角化細胞の上清ではNGFが上昇していた。
実験2: RDRG細胞とヒト角化細胞の共培養を行った。12wellプレートをポリ-D-リシンでコーティングした。先にRDRG細胞を播種し、1日後にヒト角化細胞を播種した。接触培養では12wellプレートのRDRG細胞上にヒト角化細胞を播種した。非接触培養では12well用のインサート上にヒト角化細胞を播種した。ヒト角化細胞の増殖は得られたが、RDRG細胞の接着増殖が不良であり、課題を残した。ポリ-D-リシン/ラミニンがプレコートされた24wellプレートを用いることでRDRGの安定した接着・増殖が得られるようになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

動物実験については結果をまとめ学会発表を行った。また、末梢神経のトレースを試みるべくDIDを用いてIVISで観察を行ったが、皮下のレベルまでは追跡できず、IVISで観察できる蛍光波長が限られているため、これ以上の進展が難しい状況である。
共培養については単独培養の目処が立ったが、共培養の条件設定が難しく、コーティングや、培地の設定に時間を要した。

Strategy for Future Research Activity

研究2: 「ケラチノサイト、神経細胞共培養下での各種因子の検討」については最終年度は共培養のモデルを用いて、接触・非接触により神経再生に関わる各種サイトカインNGF, BDNF, neurotrophin-3, neurotrophin-4の蛋白レベルの産生量を ELISA で調べる。また可能であれば、Ca濃度変化、ATP放出を見る。細胞内カルシウム濃度測定はFura2などの蛍光Ca2+プローブで行う。ATP放出度はADP/ATP Ratio Assay Kitにより測定する。
発展形として研究3, 4を行う。
研究3:「capsaicinによる知覚神経再生の効果」を検討する。研究1と同様にラットの坐骨神経切断モデルを作成し、下肢を皮弁と見立て、足底皮下へcapsaicinを注入し神経再生の過程を評価する。
研究4:「ケラチノサイト・神経細胞共培養モデルにおけるカプサイシン添加の検討」を行う。研究2で用いたケラチノサイト・神経細胞共培養モデルのケラチノサイト側にカプサイシンを添加する。これによるNGFなどの変化、Ca濃度変化、ATP放出を見る。

Causes of Carryover

共培養の条件設定に時間がかかり、ELISAが1回しか行えておらず、その他の共培養の消耗品についても予定分の購入が遅れた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

最終年度は共培養を数回行う予定であり、前年度の余剰はなくなる予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 脱神経皮膚における神経関連因子発現の検討2016

    • Author(s)
      末貞伸子, 森 弘樹, 田中顕太郎, 植村法子, 本間 勉, 岡崎 睦
    • Organizer
      第25回日本形成外科学会基礎学術集会総会
    • Place of Presentation
      ナレッジキャピタル コングレ・コンベンションセンター(大阪府大阪市北区)
    • Year and Date
      2016-09-15 – 2016-09-15

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi