2017 Fiscal Year Annual Research Report
Novel regenerative skin reconstruction with dedifferentiated fat (DFAT) cells
Project/Area Number |
15K10954
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
副島 一孝 日本大学, 医学部, 准教授 (00246589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樫村 勉 日本大学, 医学部, 助教 (20570740)
松本 太郎 日本大学, 医学部, 教授 (50366580)
仲沢 弘明 日本大学, 医学部, 教授 (60180270)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脱分化脂肪細胞 / 培養表皮移植 / 人工真皮 / 基底膜構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
2008年に本邦でも自家培養表皮移植が広範囲熱傷治療に保険収載された。その適応はIII度熱傷を含む体表面積30%以上の熱傷症例であるが、III度熱傷創の焼痂を切除した後の真皮の欠損した全層皮膚欠損創には培養表皮の生着は著しく不良であるので、凍結保存同種皮膚あるいは人工真皮を用いて真皮再構築を行うことが前提である。同種培養表皮の供給に制限のある本邦では人工真皮による真皮再構築が重要な方法であるが、人工真皮上への自家培養表皮の生着率は40%程度であるのが現状である。その原因は培養表皮移植後の表皮真皮接着層におけつ基底膜構築の遷延であることが指摘されている。すなわち、培養表皮は表皮と真皮の共同作業により基底膜を再構築して生着するが、人工真皮で構築された真皮上に培養表皮を移植した後の基底膜構築過程の研究によるとcollagenIV, laminin-5などの基底膜構成タンパクの発現が遅延し、collagen VIIを主成分とするanchoring fibrilの形成も数ヶ月以上を要することが明らかとなっている。今回ブタによる実験モデルで人工真皮移植時に移植床に自家DFATを投与し、10日目に自家培養表皮を移植し、14日目に組織採取して検索した。その結果、DFAt投与群では真皮表皮接着層におけいてcollagen IV, laminiin-5の発現が対照群と比較して著明に促進されていた。また、真皮表皮接着層の透過電子顕微鏡像で検討したところ、対照群では基底膜も断続的で不完全な構築であったのに比較して、DFAT治療群では基底膜構築が著明に促進されておりanchorig fibrilの形成も確認された。真皮表皮接着層と脂肪固有基底膜で構成タンパクが共通であることからDFAT投与により人工真皮内に基底膜構成タンパク発現が促進されたものと推測している。今後臨床応用を視野に研究を継続する。
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Research Products
(4 results)