2015 Fiscal Year Research-status Report
集中治療患者における蛋白投与量が予後に与える影響に関する多国間多施設共同研究
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15K10984
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
矢田部 智昭 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (60437720)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 集中治療患者 / 栄養 / 多施設共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は人工呼吸を要する集中治療患者を対象とし,蛋白投与量の現状を明らかにすることと,蛋白投与量と予後との関係を検討することを目的としたものである。本研究は日本集中治療医学会CTG委員会の承認を得た研究として実施する。 今年度はデータ入力システムが完成し,集中治療室に72時間以上入室し,24時間以上の人工呼吸管理をする20歳以上の患者を対象に,集中治療室入室理由,重症度スコア,入室3日,7日,退室日の蛋白投与量,人工呼吸器使用期間,血液透析使用期間,集中治療室での予後,28日目の予後,集中治療室退室時のリハビリ強度などを参加施設がネットワークを通してデータ収集する仕組みが完成した。データの信頼性を担保するために,データベースの管理,データクリーニングなどのデータマネジメント業務を高知大学医学部附属病院次世代医療創造センターに委託した。当初,韓国も含めた多国間共同前向き観察研究の予定であったが,国内施設のみの参加にはなったが,13施設の参加をいただき,400名を超える被験者データの登録を得ることができている。 集中治療領域において,蛋白投与量が患者予後に影響する可能性は指摘されているが,それを示した良質な研究は1つもない。また,集中治療領域における栄養の研究はほとんどが欧米で行われている。今後,症例蓄積が終了し,データの解析が終われば,蛋白投与量が本当に予後に影響を与えるのかを明らかにでき,特にアジアの集中治療室に重要な情報になることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ入力システムを完成させることができ,実際に13施設の参加を得た,患者データの蓄積を順調に進めることができているから。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,参加施設と連携をとりながらデータの入力および,高知大学医学部附属病院次世代医療創造センターに委託しているデータクリーニングを進める。また,症例の蓄積が終了すれば,データの解析に進む予定にしている。
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Causes of Carryover |
データマネジメント業務委託量が本年度は予想を下回ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度はデータ入力量の増大などから委託費用の増加が見込まれるため次年度使用額を前額使用する見込みである。
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Research Products
(2 results)