2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K10985
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
矢野 武志 宮崎大学, 医学部, 助教 (80521707)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 敗血症 |
Outline of Annual Research Achievements |
敗血症は感染によって惹起された全身性炎症反応症候群であり、臓器障害を合併した場合は重症敗血症と診断されてきた。2004年、米国集中治療医学会は敗血症の救命率向上を目的とした診療ガイドライン(Surviving Sepsis Campaign Guidelines)を発表した。この診療ガイドラインが普及したことにより、多くの施設で効果的な初期治療が行われるようになり、敗血症の生命予後は近年改善傾向にある。しかし多くの生存者で機能障害の遷延を認め、長期的な予後を悪化させる原因となっており、集中治療領域における新たな問題となっている。重症敗血症に伴う過大な炎症反応に暴露された各種臓器では、傷害を受けると同時に、修復過程においてリモデリングが生じる。この臓器リモデリングが敗血症罹患後の機能障害に関係している可能性がある。本研究ではこの臓器リモデリングに着目し、リアルタイムPCR法を用いて関連遺伝子を検討することで重症敗血症後の長期的な病態解明に寄与し、臨床応用に繋げることを目的としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
安定した実験方法の確立や実験機材および培養装置の整備に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
敗血症モデルである培養細胞および実験動物を用いて、生化学的および遺伝子学的実験を行い、敗血症に関連した臓器リモデリングに関して、臨床応用を目指した検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
実際の旅費が予定額と異なるなどして、次年度使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験消耗品および旅費等に使用予定である。
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