2018 Fiscal Year Annual Research Report
Histological and functional analysis of new extramedullary hematopoietic organ in splenectomized moce
Project/Area Number |
15K11022
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
中村 雅典 昭和大学, 歯学部, 教授 (50180394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野中 直子 昭和大学, 歯学部, 准教授 (20307052)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 造血 / ビスフォスフォネート / 肝臓 / 骨髄 / 赤血球 / 脾臓 / Hemal Node |
Outline of Annual Research Achievements |
脾臓摘出マウスにPhenylhydrazine(PHZ)を投与し溶血性貧血を誘導後、NBPを投与したところ、マウス腹膜に高頻度にHemal Node様構造が誘導されることを見いだした。更に、末梢血中に有核の赤血球が認められることも明らかとなった。本研究では、これまでに我々が得た結果、すなわち、肝臓における髄外造血(主に赤血球造血)の誘導、末梢血内での有核赤血球の出現、Hemal Node様構造の出現という3点について詳細に解析を進めた。その結果、NBP投与群にPHZを投与すると、ヘマトクリット値の有意な減少とエリスロポエチンの有意な上昇、骨髄ではNBP単独投与で成熟赤血球TER119(+)CD71(-)の減少がみられ、PHZ併用でも同様であったが、TER119+CD71+幼弱赤血球はPHZ併用で有意な増加結果を得た。肝臓では、PHZ併用で有意な成熟赤血球TER119+CD71-の減少と著しいTER119+CD71+幼弱赤血球の増加を得た。NBPとPHZの投与により、HBa-x, Hbb-bh1ならびにHbb-yの胎児型ヘモグロビンの発現が成熟型(Hba,Hbb1)に加えて認められた。また、In situ hydridizationの結果から、それら幼弱型赤血球はクラスター形成をしていることから、胎児型ヘモグロビン発現にGATA1、GATA2や一次造血に深く関与するErythroid Kruppel-like factor(KLF)等の造血関連発現が関与していることからその解析を行った結果、胎児型ヘモグロビン発現に関与するKFL-1, GATA-1の発現増強が認められた。従来脾臓で行われてきた赤血球造血が肝臓と骨髄で誘導された。また、遺伝子異常のない正常個体における二次造血から一次造血へのスウィッチを示す報告はなく、本報告が最初のものである。
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