2017 Fiscal Year Annual Research Report
Association of stemness preservation with oncogenesis of odontogenic epithelium within the intraosseous microenvironment
Project/Area Number |
15K11066
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊本 裕行 東北大学, 歯学研究科, 教授 (70215028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 良央 東北大学, 歯学研究科, 助教 (30302152)
及川 麻理子 東北大学, 歯学研究科, 助教 (00712902)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 歯原性腫瘍 / 腫瘍発生 / 骨内進展 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在までに歯原性上皮由来の悪性腫瘍である明細胞性歯原性癌(CCOC)におけるEWSR1遺伝子の転座がみられることの報告がいくつかある。このような歯原性上皮の骨内微小環境下での腫瘍化や進展に関連する幹細胞維持に影響をおよぼすと考えられる遺伝子の異常を解明するため、形態学的および分子生物学的ないくつかの方法を用い遺伝子の転座について検索している。今回は、CCOCおよびこの腫瘍との鑑別が問題となる腫瘍におけるEWSR1遺伝子の転座について比較検討している。
1. 方法:CCOC2例およびこの腫瘍との鑑別がしばしば問題となる淡明細胞を含む、淡明細胞型石灰化上皮性歯原性腫瘍(CC-CEOT)2例、淡明細胞型粘表皮癌(CC-MEC)2例について、FISH法およびRT-PCR法によりEWSR1遺伝子転座を調べた。 2. 結果:FISH法では、CCOC例において10-20%程度の腫瘍細胞にEWSR1遺伝子の分離シグナルが検出されたが、CC-CEOTおよびCC-MECでは確認されなかった。現在、これらのパラフィン包埋組織よりmRNAを抽出しcDNAに逆転写したサンプルより、EWSR1-ATF1融合遺伝子の検出を行っている。 3. 考察:歯原性上皮由来の稀少な腫瘍であるCCOCについてEWSR1遺伝子転座の可能性が示唆され、この現象が歯原性上皮の幹細胞性性格と関わることで特異的な腫瘍発生や骨内進展に影響することが考えられた。
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Research Products
(16 results)