2017 Fiscal Year Research-status Report
象牙芽細胞間伝達因子(ATP・グルタミン酸)を応用した新規象牙質形成促進薬剤開発
Project/Area Number |
15K11129
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
木村 麻記 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (90582346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋川 義幸 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (30276969)
田崎 雅和 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40155065)
佐藤 正樹 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (80598855)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 象牙芽細胞 / アルカリ刺激 / SOCE / 石灰化 |
Outline of Annual Research Achievements |
象牙芽細胞に高pH(アルカリ性)刺激を行うと、細胞外カルシウムイオン濃度依存的な細胞内カルシウムイオンシグナルの増幅が見られる。その高pH刺激はtransient receptor potential A1チャネルにより受容されている。しかし、高pH環境の石灰化に対する影響とtransient receptor potential A1チャネルの石灰化に対する寄与は不明である。加えて、象牙芽細胞におけるtransient receptor potential A1チャネル以外のアルカリ感受性タンパク質も不明である。そこで、本研究では象牙唆細胞においてアルカリ感受性タンパク質とアルカリ刺激の石灰化に対する影響を検討した。平成28年度までに象牙芽細胞にストア依存性カルシウム流入が発現していること、P2Y受容体、ムスカリン受容体活性化によりストア依存性カルシウム流入が誘発されること、アルカリ刺激でストア依存性カルシウム流入が増幅されることを明らかにした。平成29年度はストア依存性カルシウム流入の石灰化への寄与について検討した。細胞はヒト培養象牙芽細胞(HOB細胞)を用いて、3週間培養後、alizarin red染色、von Kossa染色を行うことで石灰化レベルを評価した。 カルシウム活性化カルシウム(CRAC)チャネル抑制薬存在下でHOB細胞を3週間培養後、alizarin red染色、von Kossa染色を行ったところ非存在下のコントロール群と比べて石灰化レベルは変化しなかった。ストア膜上のカルシウムイオンATPase阻害薬存在下で同様の実験を行ったところ、3週間の培養を維持できなかった。試薬の濃度が濃かったためと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに石灰化を促進する候補因子は明らかにしており、平成29年度に石灰化実験での証明を行う予定であった。しかしながら、昨年度までのアルカリ条件下での培養の方法の確立に時間がかかったため計画が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
次の4点において長期培養実験により検討する。 1、ストア依存性カルシウム流入を活性化した条件での培養方法を確立し、CRACチャネル抑制薬を用いてCRACチャネルの石灰化への寄与について検討する。 2、再度TRPA1チャネルに着目し、アゴニストを用いて石灰化促進に対する効果を検討する。アゴニストは3種類検討予定である。 3、ATP、ADP、グルタミン酸のアルカリ条件下における石灰化への影響を検討する。 4、Ca2+排出系である細胞膜Ca2+ ATPaseとNa+-Ca2+ ATPaseの生理的条件、アルカリ条件下における石灰化への寄与を検討する。
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Causes of Carryover |
アルカリ条件下での長期培養の方法の確立に時間がかかったため計画が遅れている。しかし現在はアルカリ条件下での長期培養法は確立している。次年度は石灰化を促進する候補因子の石灰化への効果を検討する。次年度使用額分はこの実験のための物品費に使用する予定である。
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[Presentation] Odontoblasts express plasma membrane Ca2+-ATPase 1 and 42018
Author(s)
Kimura Maki, Higashikawa Asuka, Kojima Yuki, Terashima-Shigefuji Reiko, Inoue Hiroyuki, Nagai Sayoko, Kamata Satomi, Shimada Miyuki, Kuroda Hidetaka, Ogura Kazuhiro, Mochizuki Hiroyuki, Kouno Kyosuke, Ando Masayuki, Shibukawa Yoshiyuki, Tazaki Masakazu
Organizer
第95回日本生理学会大会
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