2018 Fiscal Year Annual Research Report
Tertiary dentin formation by application of laser irradiation on indirect pulp capping.
Project/Area Number |
15K11133
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
鈴木 雅也 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (10409237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新海 航一 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 教授 (90147843)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 暫間的間接覆髄法 / 炭酸ガスレーザー / 半導体レーザー / 第三象牙質 / 歯髄反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は暫間的間接覆髄法(IPC法)を想定して窩洞にレーザーを照射した場合の歯髄反応と硬組織形成能を評価した。8~9週齢の雄性SD系ラットに全身麻酔を施し、上顎第一臼歯近心面に直径1.0mm、深さ0.5mmの窩洞を形成した。窩洞の最深部に炭酸ガスレーザー(Opelaser PRO、ヨシダ、波長10,600nm)あるいは半導体レーザー(Opelaser Filio、ヨシダ、波長808nm)を0.5W・1秒間(0.5J、弱)、1.0W・1秒間(1.0J、強)でそれぞれ照射した。その後、コンポジットレジン修復(ユニバーサルボンド、マジェスティESフロー、クラレノリタケデンタル)を施し、観察期間満了(1日、28日)まで経過観察を行った。対照群は、水酸化カルシウム製剤(ダイカル、デンツプライ三金)とMTA(プロルートMTA、デンプライシロナ)を用いて覆髄後、接着性レジンで修復したもの(対照群1と2)、接着性レジンのみで修復したもの(対照群3)とした(n=6)。観察期間後、全身麻酔下で4%パラホルムアルデヒド(PFA)溶液による経心的灌流固定を行い、上顎骨ごと摘出して4%PFA溶液に1日間浸漬した。試料は10%EDTA容液で脱灰後、通法にてパラフィン薄切連続切片を作製して、H-E染色とグラム染色を行い光学顕微鏡にて評価した。術後1日では、窩洞と象牙細管で連続する象牙芽細胞の一部配列不正・消失を認めたが、全群で重篤な炎症性変化は観察されなかった。術後28日では、すべての試料に窩洞形成に伴う刺激象牙質が髄壁に確認され、特に炭酸ガスレーザー群(強)で最も形成量が多かった。一方、半導体レーザー群は対象群3とほぼ同様の所見で、第三象牙質の形成促進効果は認めなかった。炭酸ガスレーザーは適度な刺激を与えることで第三象牙質の形成を促進し、IPC法に応用できる可能性が示唆された。
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