2016 Fiscal Year Research-status Report
審美面と強度を兼ね備えたナノジルコニアクラスプの創製
Project/Area Number |
15K11184
|
Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
岡崎 定司 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (80169094)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小正 聡 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70632066)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ナノジルコニア |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の歯科治療には,患者からの審美面に対する要求や金属アレルギーに対する問題から,ジルコニアをはじめとしたオールセラミック修復が広く用いられている.一般的に使用される部分床義歯のクラスプは,審美性に劣り,金属アレルギーの場合には使用できないことから,レジンコーティング法やノンクラスプ義歯等の様々な材料や工夫が検討されているが不明確な部分が多く,弾性が低いことからジルコニアのクラスプへの応用には至っていない.そこで,本研究では,われわれは高い破壊靱性を持ちながら弾性も有するナノジルコニアに着目し,審美性・機械強度に優れた新規クラスプの開発を目指し,臨床応用に取り組む過程の一部を報告する. 上下顎臼歯部欠損を認める患者で,エックス線写真検査による歯槽硬線は明瞭で,歯根膜腔の拡大,歯根の破折は認めなかった.歯周基本検査から,歯周ポケットは4mm以下,動揺度0であった.しかし,既往歴として金属アレルギーを有する事から,金属を使用しない本義歯の使用について十分説明し,作製を開始した.結果から,維持腕にはポリエステル樹脂を利用することとした. 完成したナノジルコニアフレームにご満足いただき、次回義歯を装着する予定である.ナノジルコニアを利用したクラスプ設計は困難であるものの本報告のようにポリエステル樹脂を利用すれば、金属アレルギー患者に対して補綴治療の選択肢の一つとなりうる。今後も検討を続けていく予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在ナノジルコニアを使用した義歯は順調に経過をみている。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、すでに使用されている金属床等との比較を行う予定である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Journal Article] Impact of clinical experience on the attitude of dentists toward non­metal clasp dentures2016
Author(s)
Komasa S, Sato W, Naito D, Nishizaki M, Zhang H, Nakai K, Kusumoto T, Yoshimine S, Kon-i H, Takahashi K, Nishizaki H, Komasa Y, Okazaki J
-
Journal Title
Journal of Osaka Dental University
Volume: 50(2)
Pages: 85-92
Peer Reviewed
-
-