2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new composite resin with greater mechanical strength by optimizing structure using in silico analysis
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15K11195
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 哲 大阪大学, 歯学研究科, 准教授 (30397773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今里 聡 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (80243244)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コンポジットレジン / シランカップリング / 加速疲労試験 / 長期耐久性 / 均質化解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は,コンポジットレジン(CR)に含まれているシリカフィラーとマトリックスレジンのシランカップリングの割合がCRのマクロ物性に及ぼす影響について検討するために,1辺が90nmの立方体マトリックスレジンに,体積含有率が55.161%となるように直径40nmのシリカフィラーを充填したナノスケールモデルを設計し,解析ソフトウェアを用いて均質化解析を行った.フィラーの体積含有率を固定したまま,シランカップリング割合の異なる5種のモデルを作製し,解析により得られたマクロ物性を比較したところ,球状ナノフィラーを含有するCRにおいて,シランカップリングの割合が低下すると,CRの強度が低下することが明らかとなった.さらに,試作したCRの破断荷重と長期耐久性を評価するために,in vitroでの圧縮試験と加速疲労試験を実施し,市販品のCRと比較した.試料を37℃の水中に24時間浸漬後,直径25mmのPVCチューブ内にアクリルレジンで固定し,精密万能試験機を用いて,クロスヘッドスピード1.0mm/minで短軸圧縮試験を行った.圧縮試験で得られた破断荷重をもとに,疲労試験の初期荷重を決定し,PVCチューブ内に水を張った状態で3種類のプロファイルを用いて段階的に荷重を上昇させながら加速疲労試験を行った.その結果,ナノフィラーがマトリックスレジンとバランス良く充填されたCRにおいては,破断荷重が大きく,長期耐久性が高くなることが明らかとなった.
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