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2017 Fiscal Year Research-status Report

口顎ジストニアへの経頭蓋磁気刺激による治療戦略

Research Project

Project/Area Number 15K11201
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

成田 紀之  日本大学, 松戸歯学部, 教授 (10155997)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2019-03-31
Keywords口顎ジストニア / rTMS / fNIRS / 感覚運動皮質 / QOL
Outline of Annual Research Achievements

2017年度には、1)一次性閉口ジストニアにおける咀嚼時顎頸筋活動の特性、2)一次性閉口ジストニアの口腔ならびに身体QOL、3)口顎ジストニア患者のQOLに対する反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の治療効果、などについて学会報告を行った(第30回日本顎関節学会、第22回日本口腔顔面痛)。1)一次性閉口ジストニアにおける咀嚼時顎頸筋活動では、とくに開閉口筋活動の共収縮が確認できた。2)一次性閉口ジストニアの口腔ならびに身体QOLでは、精神的評価、うつ病評価尺度、QOLの 評価を行うことで、一次性閉口ジストニアは、健常者と比べて、抑うつならびに身体化に有意であること、ならびに、QOL(機能的制限、身体痛、精神的不快感、身体的困難、心理的困難、社会的困難、ハンディキャップ、身体機能、身体的役割、身体痛、全身健康、活力、社会的機能、情動的役割、精神健康)に有意な低下を示すことを明らかとした。3)口顎ジストニア患者に対するrTMSでは、一次運動野顔面領域に1Hz/500回施行し、刺激強度は安静時の口腔関連筋の閾値とした。また、10回のrTMS終了時を術後とした。結果としては、術後、疼痛強度、運動困難度、咀嚼スコア、QOLに有意な改善効果が示された。また、2017年度に、本研究課題の最終テーマである、ジストニア症例に対するrTMSによる一次感覚運動皮質活動の可塑的変化に関する検討を開始した。本検討は、現在、8名の口顎ジストニア症例を対象として遂行されているが、内2名のジストニア症例では10回のrTMS治療が終了している。これら2症例においてもrTMSによるQOLの向上、ならびに、術前に示した異常な一次感覚運動皮質の活動性(fNIRS計測)に明らかな改善が示されている。今後、2018年度には本検討を継続し、rTMS治療による一次感覚運動皮質活動への調整効果を明らかとしたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

これまでに、1)一次性閉口ジストニアにおける咀嚼時顎頸筋活動の特性、2)一次性閉口ジストニアの口腔ならびに身体QOL、3)口顎ジストニア患者のQOLに対する反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の治療効果、などについては研究成果を学会報告した(第30回日本顎関節学会、第22回日本口腔顔面痛)。研究課題の内、上記テーマについては検討を終了している。一方、2017年度には、本研究課題の最終テーマである、ジストニア症例に対するrTMSによる一次感覚運動皮質活動性の可塑的変化に関する検討を開始した。本検討は、現在、8名の口顎ジストニア症例を対象として遂行されているが10回のrTMS治療が終了しているジストニア症例は2名に留まっている。これら2症例においては、QOLの向上とともに、一次感覚運動皮質の異常な活動性(fNIRS計測)は明らかに改善した。また、当初の計画より遅れた理由としては、10回のrTMSに要する治療が想定より期間を要するものであったことが挙げられる。今後、2018年度においても本検討を継続して、rTMS治療による一次感覚運動皮質活動への調整効果を口顎ジストニア症例で明らかとしたいと考えている。

Strategy for Future Research Activity

2018年度も、医学部脳神経外科外来において口顎ジストニア症例へのrTMSによるデータ採取ならびに統計学的検討を継続し、rTMSによる口腔機能の改善効果と一次感覚運動皮質活動の可塑的変化を明らかにしたいと考えている。また、これまでの研究成果、1)一次性閉口ジストニアにおける咀嚼時顎頸筋活動の特性、2)一次性閉口ジストニアの口腔ならびに身体QOL、3)口顎ジストニア患者のQOLに対する反復経頭蓋磁気刺激の治療効果、さらには、4)口顎ジストニア患者のQOLに対する反復経頭蓋磁気刺激による感覚運動皮質活動の変調、などに関する論文報告を完了したい。

Causes of Carryover

本来であれば、2017年度の研究成果、1)一次性閉口ジストニアにおける咀嚼時顎頸筋活動の特性、2)口顎ジストニア患者のQOLに対する反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の治療効果、3)一次性閉口ジストニアの口腔ならびに身体QOL、を論文として報告すべきであったが、論文の投稿準備に時間を要したため、投稿が2018年度に繰り越された。したがって、2018年度の研究費使用は、論文報告のための英文校正ならびに論文投稿に充てるとともに、本研究課題の最終検討テーマである「口顎ジストニア患者の一次感覚運動皮質活動性に関するrTMSの効果」に関する研究発表のための旅費として用いることとする。

  • Research Products

    (3 results)

All 2017

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 一次性閉口ジストニアにおける咀嚼時顎頸筋活動の特性2017

    • Author(s)
      石井智浩、成田紀之、神谷和伸、平山晃康
    • Organizer
      第31回日本顎関節学会総会・学術大会
  • [Presentation] 口顎ジストニア患者のQOLに対する反復経頭蓋磁気刺激の治療効果2017

    • Author(s)
      成田紀之、神谷和伸、石井智浩、平山晃康
    • Organizer
      第31回日本顎関節学会総会・学術大会
  • [Presentation] 一次性閉口ジストニアの口腔ならびに身体QOLについて2017

    • Author(s)
      成田紀之、神谷和伸、石井智浩、平山晃康
    • Organizer
      第31回日本顎関節学会総会・学術大会

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Published: 2018-12-17  

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