2016 Fiscal Year Research-status Report
吸収性マグネシウム系金属ガラスを用いた次世代型骨再生システムの開発
Project/Area Number |
15K11212
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
塩田 真 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (90196353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金高 弘恭 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (50292222)
謝 国強 東北大学, 歯学研究科, 産学官連携研究員 (50422134)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 骨移植 / 骨補填材 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科領域における骨補填材量に関する様々な開発・研究が行われているが、自家骨と同等のリモデリング能を有する代替材料は未だ開発されておらず、また、自家骨移植においては、移植後の過度な骨吸収を示すことも報告されているため、長期的に安定した移植材料の開発も期待されている。 本研究では、「生体吸収性マグネシウム系金属ガラス」(以下Mg系金属ガラス)に着目し、同一原材料から作成した骨移植材とバリアメンブレンの検討および開発を行い、臨床応用することを目標としている。複数の分子コンポーネントを持つMg系金属ガラス顆粒を作成し、動物骨欠損モデルに移植し、骨再生能や治癒の状態を評価し、良好な骨再生能を示す顆粒群と同一成分のメンブレンを作成する予定である。メンブレンについては、動物モデルを用い、組織再生誘導能について、既存のコラーゲン膜との比較を行い、臨床応用に耐えうる膜のデザインの特定を目指している。最終的には、Mg系金属ガラス顆粒および同一原材料から作成したメンブレンを組み合わせることによる次世代型の新規骨再生システムの開発を行う。 昨年度は、複数の分子組成をもつMg系金属ガラス材料を動物骨欠損モデルに適応し、生体内で良好な動態を示す組成のMg系金属ガラスを特定している。 次年度は、この特定のMg系金属ガラス顆粒を動物欠損モデルに適応し、既存の骨補填材との比較検討を行い、また同様の原材料から遮断膜を作成し、生体内における反応を評価、検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、動物モデルを用いた金属系ガラスの生体内での動態を確認し、骨補填材として適する組成を把握することができた。 今後の研究の遂行に資すると思われるため、概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
骨補填材として適する組成のMg系金属ガラスを、動物への埋植実験へと応用し、既存の骨補填材との比較検討を行う。また、この組成と同等の原材料を用い、遮断膜を作成し、併せて動物における、生体内での治癒の状態や反応の評価、検討を行う。
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Causes of Carryover |
Mg系金属ガラスの生体内の評価を行ったが、予定した頭数よりも少ない数で材料の検討が可能であったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降の動物および細胞培養系における評価を拡充して行う。
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