2016 Fiscal Year Research-status Report
直感的インターフェースを有する歯科インプラント手術ナビゲーションシステムの開発
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15K11216
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大内田 理一 九州大学, 大学病院, 助教 (20325468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植村 宗則 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (50636157)
橋爪 誠 九州大学, 医学研究院, 教授 (90198664)
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Project Period (FY) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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Keywords | ナビゲーション手術 / 歯科インプラント学 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科インプラント手術において,インプラント床形成を行なう際,解剖学的諸器官に対し安全を配慮しなければならない.術者はエッ クス線検査による術前の設計と手に伝わる感覚を頼りに操作を行っており,インプラント治療を手がける歯科医師の増加に 従って,下顎神経損傷や上顎洞穿孔等事故も発生している.このような背景のもと,インプラント床形時,術前CT上に解剖学的諸器官とドリルの位置関係を術中リニアに再現するナビゲーションシステムは,より安全で低侵襲な施術とともに,また手術トレーニングや教育にも有効であると考えられ,この開発と応用に取り組んでいる. 歯牙欠損術部に対するドリルの位置を表示するために,CT画像と位置センサーの座標系を統一させなければならない.これをレジストレーションと言い,ナビゲーション全体の精度を決めるに重要な作業である.同顎の残存歯の有無や配置を考慮し,これをマーカーの固定源としたマウスピースでレジストレーションを行うが,安定性が良く,CT撮影時と手術時で着脱時に位置の再現性が良くなくてはならない.前年度では,製作が比較的簡易な,しかも着脱時に位置の再現性が良いマウスピース型レジストレーション法を開発,安定した精度を確保した.本年度は実際のナビゲーション表示において,術者の直感的操作で出来るインプラントポジション設計と術中表示が出来るインターフェイスを開発し,特許申請を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
術中のドリルのリニアな位置表示のみならず,術前3次元CT上で模型とマウスピース型レジストレーション治具を使ったユーザーフレンドリーなインプラントポジション設計機能や表示機能を追加し,術中リニアに設計とドリルの位置関係を表示させるシステムを開発,特許申請を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
一連のCTデータ処理や設計操作,術中表示性の向上したプログラムを作成し,システムのブラッシュアップを行っていくとともに,九州大学発ベンチャー企業を立ち上げ,福島の復興支援事業に応募し,クラスⅡの医療機器認可を取り,製品の市販化を目指す.
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Causes of Carryover |
システムの構築に対し,九州大学知財部の聞き取りの間隔と特許出願に至ったタイミングや,ギャップファンド他の外部資金獲得のため使用計画を変更した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
これまで開発して来たナビゲーションシステムの要素要素を機能的に組み上げるためのソフトウェアの外注経費や,システムの治具の更新,製品化に向けたパッケージの試作を行う予定.
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