2016 Fiscal Year Research-status Report
カスパーゼ非依存的アポトーシス経路の分子標的治療への応用
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15K11243
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
濱田 正和 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (80506361)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | PKC / 分子標的治療 / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
新規の分子標的薬の開発は目覚ましく、わが国においても2012年から口腔癌に対するepidermal growth factor receptor (EGFR)を標的とした抗体が承認されると、短期間で広く普及するようになっている。これまでの使用で分かったことは、EGFR抗体単剤での効果は限定的であり、放射線、他の抗癌剤との併用が必要なことである。今後の分子標的薬では、他薬剤との併用を念頭においた研究が求められる。 生体における細胞死の中には、ネクローシス、アポトーシスに加えてオートファジーを介した細胞死が存在する。栄養飢餓状態の間は、オートファジーは生存促進機構として働くが、行き過ぎたオートファジーは細胞死を誘導する。safingolはcaspase非依存的にアポトーシスを誘導するが、オートファジーについては十分に研究されていない。昨年度はLC3-IIの発現をイムノブロットにて検出したところ、LC3-IIの発現が確認でき、またAOVsの細胞質で検出されることを確認できた。本年度はさらにsafngolによるオートファジー阻害剤(3-MA, bafilomycin)併用にてsafingolによる細胞生存率はさらに低下することを確認した。以上より、safingolは口腔SCC細胞においてアポトーシスならびにオートファジーを誘導すること,オートファジーの阻害はsafingolによる細胞傷害性を増強することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
safingolとオートファジー阻害剤(3-MA,bafilomycin)を併用すると,safingolによる細胞生存率はさらに低下することを確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
safingolとオートファジー阻害剤(3MA, bafilomycin, chloroquine)併用によりendoGがどのように関与していくか検討していく。
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Causes of Carryover |
現在論文投稿中であり、掲載費に備えたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文掲載が決定されれば使用する
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