2016 Fiscal Year Research-status Report
磁性体造影剤(SPIO)を用いた口腔癌センチネルリンパ節の同定と転移の検索
Project/Area Number |
15K11298
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
岩井 俊憲 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (00468191)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤内 祝 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (50172127)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 口腔癌 / センチネルリンパ節 / 磁性造影剤 / MR lymphography / センチネルリンパ節生検 / 磁気プローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では口腔癌N0症例に対する磁性造影剤(SPIO:Superparamagnetic Iron Oxide)を用いた新しいセンチネルリンパ節の同定法と生検術を確立することを目的としている.まず,MR lymphographyの撮影プロトコールを検討した.腫瘍周囲4か所にSPIOを注入した10分後と30分後に,3TのMRIを用いて撮影を行った.どちらの撮影タイミングでもセンチネルリンパ節は描出可能であったが,時間的な制約を考慮するとSPIO注入10分後に撮影するほうが良いと思われた.また,磁気プローブのプロトタイプの開発も行い,実際に舌癌症例に対して,SPIOと磁気プローブを用いたセンチネルリンパ節生検を実施した.MR lymphographyだけでなく,CT lymphographyも行うことで,センチネルリンパ節が正確に同定できるかどうかを検討した.両方のlymphographyで描出できたセンチネルリンパ節を対象として,センチネルリンパ節生検を行った.磁気プローブでセンチネルリンパ節が同定できない可能性を考慮し,バックアップとして腫瘍周囲4か所にICGを注入した.皮膚上よりセンチネルリンパ節は磁気プローブで同定可能であった.皮膚小切開の後,軟組織を剥離しながら,磁気プローブを創部に挿入し磁気を測定すると皮膚上よりも測定できる磁気は強くなり,磁気を参考にしながらセンチネルリンパ節を同定することが可能であった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
磁性造影剤の流入したセンチネルリンパ節を同定するためのMR lymphographyの撮影プロトコールを決定できた.また,それらのセンチネルリンパ節を術中に同定するための磁気プローブのプロトタイプを開発できたたが,実施症例数が1例のみであったため.
|
Strategy for Future Research Activity |
現在,磁性造影剤と磁気プローブを用いたセンチネルリンパ節生検が実施可能であることを,今後は症例数を増やして検討する予定である.
|
Causes of Carryover |
平成28年度に1例のみしか本研究を実施できなかったこと,研究の進捗状況より予定していた国際学会への参加を見送ったため,次年度使用額が生じました.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
実施症例数を増やすことで,予定症例数に到達できるように研究のスピードを上げて,その成果を国際学会で発表し,英文誌に出版できるように論文の作製を行う予定である.
|
Research Products
(1 results)