2015 Fiscal Year Research-status Report
う蝕病原性細菌のバイオフィルム形成と母子伝播・定着に関する研究
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15K11360
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
茂木 瑞穂 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60422474)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バイオフィルム / 母子感染 / Streptococcus mutans |
Outline of Annual Research Achievements |
う蝕の主な原因菌であるStreptococcus mutans は、病原性の指標として従来からグルコシルトランスフェラーゼ(gtf)が調べられてきていた。本研究では、gtfではなく、バイオフィルムの質を評価するために、バイオフィルム形成能やバイオフィルムの構造に着目し、S. mutansの母子感染との関連について研究を行うことを目的としている。具体的には、DNAマイクロアレイを用いて我々が現在までに解析してきたS. mutans のバイオフィルム調節やQuorum Sensing System(微生物間情報伝達細胞密度依存的遺伝子発現制御系)に関わる遺伝子が母子間の伝達・定着にどのように影響を及ばしているのかについて研究を行っている。 本年度の目的は、既に我々がDNAマイクロアレイを用いて解析したS. mutans のバイオフィルム調節に関わる遺伝子の74のうち、SMU832 (hypothetical protein), SMU833 (putative glycosyltransferase) については欠損株を作製し、様々な栄養状態の異なる培地におけるPhenotypeを検討した。SMU832やSMU833の欠損株のバイオフィルム形成には、Extracellular DNAが関与していることがわかったが、Lysozymeや Extracellular RNAも関与している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
数年前より大学全体の大規模改修工事が行われており、平成27年度は当分野の実験室および居室が対象であったため、実験が行えなかった期間が生じた。 また、平成28年3月18日より産前休暇をいただいた。
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Strategy for Future Research Activity |
SMU832, SMU833欠損株のバイオフィルム形成において、Extracellular DNAだけではなく、Lysozyme および extracellular RNA もどの程度関与しているのかを明らかにしていきたい。
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Causes of Carryover |
端数が残ってしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験に必要なディスポーザブル製品や薬品などの消耗品の購入に充てる
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