2017 Fiscal Year Annual Research Report
う蝕病原性細菌のバイオフィルム形成と母子伝播・定着に関する研究
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15K11360
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
茂木 瑞穂 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60422474)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | バイオフィルム |
Outline of Annual Research Achievements |
S. mutansは、齲蝕の主な原因菌であり、歯表面にバイオフィルムを形成する細菌である。S. mutansでは、グルコシルトランスフェラーゼ(gtf)を菌体外に分泌し、ショ糖を基質として不溶性グルカンを合成する性質が特に重要視されてきた。また、S. mutansは乳歯萌出後に初めて口腔内より検出され、様々なメカニズムにより歯表面へと定着していくと考えられている。さらに、国内外において、S. mutansは乳幼児期に母親から子へ伝播することが多いと報告されている。そこで、我々はS. mutansの病原性の指標として、バイオフィルム形成能とバイオフィルムの構造に着目し、母子感染との関連について研究することとした。
DNAマイクロアレイなどを用いて我々がスクリーニングできた S. mutans のバイオフィルム調節や Quorum Sensing System (微生物間情報伝達細胞密度依存的遺伝子発現制御系)にかかわる74遺伝子のうち、S. mutans の母子感染には、SMU832 (hypothetical protein), SMU833 (putative glycosyltransferase) が何らかの影響を及ぼしている可能性があることが示唆された。さらに、SMU832 や SMU833の遺伝子欠損株を作製し解析した結果、それらのバイオフィルム形成には、Extracellar DNA やExtracellular RNA、Lysozyme も関与している可能性が示唆された。
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