2016 Fiscal Year Research-status Report
外科的矯正治療における上気道閉塞部位診断評価システムと治療予測モデルの構築
Project/Area Number |
15K11361
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
島崎 一夫 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (10420259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 卓史 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30221857)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 外科的矯正治療 / 上顎移動術 / 上下顎移動術 / 呼吸機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
外科的矯正治療後の咽頭気道形態の変化について多くの検討が行われ、術後の気道の矮小化やその回復についての報告が散見される。さらに近年では睡眠時無呼吸障害が大きな論点となっている。そこで、『睡眠呼吸障害を伴う顎変形症患者の外科的矯正治療が、咬合や顔貌の改善のみならず、呼吸機能の改善にもつながる理想的な治療計画を考案する』ことを研究の全体構想として掲げ、なかでも上気道容積と形状の変化、呼気の気管内流れに着目し、『外科的矯正治療における上気道閉塞部位診断評価システムと治療予測モデルの構築』について明らかにすることを目的とした。 平成27年度は、主に生理的条件下における吸気シミュレーションを行うための準備を行った。流体解析を行う際には、適切な計算格子(メッシュ)を切ることが重要となってくる。これまではリメッシュ機能が不十分なソフトしか所持しておらず、リメッシュを外部へ委託する手間があったため、モデル作製、流体解析という一連の流れをスムーズに進めていくことが不可能であったが、ソフトの導入によって作業をスムーズに行うことが可能となった。 平成28年度は、新たに下顎後退症の患者モデルを作製し、より睡眠呼吸障害にフォーカスすることとした。しかし、モデルの追加を行ったことにより再度計算格子の設定などを構築する必要が生じてしまったため、時間を要してしまっている。今後モデルを増やし、より深い考察を加えていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度より下顎後退症の患者モデルも作製しているが、これまで行ってきていたモデルよりも計算が上手く回っていない状態にある。メッシュの条件など変更し、安定して計算が行える条件を探している。
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Strategy for Future Research Activity |
流体解析の研究では、モデルを作製することが最も時間を要する。その後、計算を行う際にも時間を要するため、現在進捗が滞っていることは仕方がない部分もあると考えられる。 今後は早期に計算モデルを構築し、症例数を増やしていくことが必要である。
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Causes of Carryover |
流体解析を行うには市販の流体解析ソフトウェアが必須となる。ソフトウェア自体は買取で購入していたが、仕様の変更に伴い年間保守費が発生する状態となった。 その為、残額のみでは翌年のソフトウェア保守費を払うことが出来なくなり、当該年度に使用が予定されていた費用を凍結し、次年度以降の保守費へ充てることとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
流体解析ソフトウェアの年間保守費用として充てる。
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Research Products
(3 results)