2018 Fiscal Year Annual Research Report
Examination of optimum concentration of fluoride ion in saliva and control method in infants
Project/Area Number |
15K11375
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
内川 喜盛 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (00176679)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 幼児 / 唾液 / フッ化物 / アンケート / 歯科口腔保健 |
Outline of Annual Research Achievements |
低年齢幼児の唾液中フッ化物イオンの適正濃度のコントロール法確立のため、1歳幼児のフッ化物製剤の使用方法についての実態を把握するたの調査を行った。対象は1歳児(月齢12~23か月)の保護者50人とし、現在の歯科口腔保健活動におけるフッ化物製剤の使用状況とフッ化物に関する知識についてアンケートを行った。その結果、56%はフッ化物製剤を使用し、ジェルタイプの歯磨剤の利用が79.3%と最も多かった。フッ化物製剤について知っていることについては、「初期むし歯の予防に効果があること」、「歯質を強化すること」について、それぞれ52%、64%の保護者が知っていると回答していたが、「毎日の使用が良いこと」について知っていると回答したのは40%のみであった。以上から、乳幼児の歯科口腔保健の開始時期にあらためて保護者への正しい情報の提供や指導を行っていく必要性があると考えた。 また、低年齢を対象にフッ化物製剤を使用するにあたり、どのような形状のフッ化物製剤が安心して使用できるか?について、ファントームに装着した1歳6か月児相当の顎模型を用いて実際に歯みがきを行って頂き、その直後に使用感について聞き取り調査を行い、低年齢児に適したフッ化物製剤の形状を調査した。形状は、液状(スプレー)、ペースト(チューブ)、泡状(ポンプ)を用いた。調査項目は、「歯ブラシへのつけやすさ」、「口腔内への広げやすさ」、「使用量のわかりやすさ」、「使用時の安心感」等とした。その結果、すべての項目について「ペースト」の選択が多く、続いて泡状、液状の順であった。低年齢児においては、フッ化物濃度により使用量の制限が指導されているが、使用する保護者が安心で、継続して使用できる濃度と形状を考えていく必要があると考えた。 今後、幼児の唾液中フッ化物イオン濃度と製剤の形状との関連性を幼児口腔内の分布状況と併せて検討する予定である。
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