2017 Fiscal Year Annual Research Report
Enhancement of stem cell induced-periodontal tissue regeneration by utilizing hypoxia biology
Project/Area Number |
15K11387
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹立 匡秀 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (60452447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 聡 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40359849)
村上 伸也 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (70239490)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 低酸素 / 間葉系幹細胞 / 歯周組織再生 / 細胞外気質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、間葉系幹細胞移植による歯周組織再生効果を増大させることを目指し、同上幹細胞の至適微小環境を低酸素の観点から明らかにすることを目的とし、研究を遂行している。平成29年度の研究成果について以下に報告する。 歯周病の病巣局所における間葉系幹細胞を取り巻く環境と低酸素との関連について検索するために、歯周組織幹細胞が内在する歯根膜組織に着目し、マウス実験的歯周病モデルを用いて歯根膜組織における分子の発現変化について検討を行った。すなわち、C57BL/6マウスの上顎第二臼歯に5-0絹糸を結紮し、7日後の歯槽骨吸収をmicroCTにて確認した。一方で、新鮮凍結切片を作製し、レーザーマイクロダイセクションにて歯根膜組織を採取した。コントロールとして、同一個体の非結紮側を用いた。そして、得られた歯根膜組織におけるタンパク発現をLC-MS/MS分析にて解析した。その結果、結紮側の歯根膜組織において54個の分子が非結紮側に比べ有意に発現上昇することが明らかとなったが、上昇する分子群に低酸素によって誘導される分子は検出されなかった。一方で、これまでに我々は、低酸素が歯肉線維芽細胞や歯根膜細胞におけるコラーゲンおよびPLAP-1の発現を亢進させることを明らかにしてきたが、両分子の発現は結紮側で有意に低下することが明らかとなった。この結果は、歯周病の病態形成過程において、歯根膜組織の低酸素応答が低下していることを示唆しており、炎症が持続した環境下では内因性の組織修復機構が低下している可能性があると考えられる。
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Research Products
(2 results)