2016 Fiscal Year Research-status Report
老化促進因子C1qによるWntシグナル活性化を基盤とした歯周炎発症機序の解明
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15K11394
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
吉永 泰周 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (60452869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 宜興 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60159100)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 歯周ポケット形成 / C1q / 老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、in vivoの研究では過去に報告したE.coli LPSによるラット歯周炎モデルより採取した血清のC1q濃度をELISA法にて測定を行っている。さらに本モデルにおいて顎骨を採取し、組織切片を作製して、この組織切片を用いてC1qの抗体を用いた免疫組織化学染色により、広範囲の歯肉組織においてC1qの発現が観察された。C1qの発現が認めれる部位では、歯根面からの接合上皮の剥離が観察され、歯周ポケットの深化がみとめられた。さらに歯槽骨頂部付近の歯根膜側の骨面においてTRAP陽性の破骨細胞が増加しており、骨面は不規則に凹凸を示していた。 in vitroの研究では、口腔上皮系HSC-2細胞を用いてC1q刺激による細胞増殖への影響を調べるためにMTTアッセイを行っている。C1qの濃度により細胞増殖への影響があると思われる結果が示されているが、経時的な変化や濃度による影響など、さらなる検討が必要である。さらに今後は、細胞増殖へのWntシグナルの影響を調べるためにWnt阻害剤sFRP3もしくはDKK1を添加してその増殖能への影響について検討する予定である。 またヒトより採取した線維芽細胞におけるC1qの影響を検討するために現在、倫理審査委員会へ研究計画書を申請する準備を行っている。 健常者および歯周炎患者よりGCFを採取してC1qの濃度測定を行うために、倫理審査委員会へ研究計画書を申請する準備を行っているところである。承認後に、検出を行えるようにその測定法についても条件等を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、研究をスタートする準備に時間がかかり当初予定していた研究がスタートできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、研究をスタートできる準備が整いつつあるため、予定していた研究を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
倫理審査委員会の承認を得るのに時間がかかっており、予定していた研究が進んでいないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度、倫理審査委員会の承認がおりしだい、研究を行っていく。
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