2017 Fiscal Year Research-status Report
歯周病罹患破骨細胞が脂質異常により受ける影響の解明
Project/Area Number |
15K11405
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
大城 希美子 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (50610979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 幸司 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (80224046)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 破骨細胞 / 歯周病 / 脂質異常症 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂質異常症の原因は、酸化されたLDL (low density lipoprotein)であり、その受容体であるLox-1 (Lectin like oxidized low density lipoprotein receptor 1)が注目されている。また、歯周病は歯を支える歯槽骨が破骨細胞によって吸収される疾患であり、その原因はプラークおよび歯周病原細菌である。歯周病原細菌は、TLR (Toll like receptor)によって感染細菌に認識される。そこで、骨吸収を担う破骨細胞における脂質異常症による影響につき検討することが本研究の目的である。 マウス骨髄細胞 (BMC)および破骨前駆細胞 (BMM)に対し、TLR合成リガンドを用いて刺激し、Lox-1発現に対する影響を調べたところ、BMMへのTLR2およびTLR4の各合成リガンド刺激でLox-1は有意に発現上昇したが、BMMでは影響がなかった。その発現は、TLR2およびTLR4の各阻害剤で抑制された。また、MAPK阻害剤によっても同様に阻害された。 BMMおよびBMCへTLR2刺激を行った後に酸化LDLで更に刺激を行うと、破骨細胞のマーカーであるTRAP (Tartrate-resistant acid phosphatase)陽性細胞が有意に増加した。 以上により、TLR刺激によりLox-1が増加し、破骨細胞形成が増加することが明らかとなった。また、脂質異常症罹患中に歯周病感染のようなTLR刺激が併発すると、骨吸収が促進する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
準備に時間がかかったため、投稿が遅れました(平成29年度2月末)。現在、査読中であります。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、査読中である投稿論文のアクセプト獲得に向け、努めます。
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Causes of Carryover |
論文投稿が遅れたため、おもに投稿費用として次年度使用致します。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] 臨床実習に対する総括的評価としての保存科新規課題「永久歯初期齲蝕に対するフッ化物塗布」の評価.2017
Author(s)
畠山純子, 春名千英子, 松本典祥, 水上正彦, 松崎英津子, 廣松亮, 森南奈, 村上弘, 大城希美子, 吉永泰周, 佐藤博信.
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Journal Title
日本歯科医学教育学会誌
Volume: 33
Pages: 104-106
Peer Reviewed
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[Presentation] Toll-like receptor刺激は酸化LDL受容体Lox-1を介して破骨細胞形成に影響する2017
Author(s)
大城希美子, 吉永泰周, 金子高士, 有田陽一, 河原ゆり, 有田晴一, 笠孝成, 山本南奈, 村上弘, 廣松亮, 岡部幸司.
Organizer
平成29年度日本歯周病学会九州五大学・日本臨床歯周病学会九州支部合同研修会
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