2015 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ・マイクロバブルと超音波を用いた歯質へのフッ素導入法の開発
Project/Area Number |
15K11406
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅崎 将樹 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (50444013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小関 健由 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (80291128)
細川 亮一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (40547254)
丹田 奈緒子 東北大学, 大学病院, 助教 (00422121)
末永 華子 東北大学, 大学病院, 助教 (00508939)
佐久間 陽子 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (90735531)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ナノ・マイクロバブル |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔・頭頚部がんに対する放射線治療では、粘膜や皮膚の炎症、唾液分泌障害、嚥下障害、味覚障害など様々な副作用を生じ、一旦出現すると放射線療法中は悪化の一途をたどる。特に唾液腺は放射線感受性が高い臓器あり、照射線量が多くなるに従って唾液分泌量が低下し、40Gy 以上の線量では唾液腺が不可逆に障害され、照射終了後も重度の口腔乾燥を生じるといわれている。重度の口腔乾燥により唾液による自浄作用を失った口腔内では、歯牙自体が乾燥により脆くなることも相まって齲蝕が多発する。がんに対する放射線治療を受けた患者に対するフッ化物応用を含めた齲蝕予防法は確立しておらず、口腔乾燥に対しては保湿剤を使用し、スポンジブラシ等も併用して試行錯誤しながらできる限り口腔清掃を試みているのが現状である。一方、歯質強化にはフッ化物応用が有効であると考えられるが、重度の口腔乾燥では従来のフッ素の応用法では齲蝕予防のコントロールが難しく、より積極的な用法が必要と思われた。 本研究は、ナノ・マイクロバブルと超音波を用いた歯質へのフッ素導入法の開発を目的としている。平成27年度においては、ヒト抜去歯を用いるため東北大学大学院歯学研究科研究倫理委員会に倫理申請書を提出した。倫理委員会からの承認を得る間、作製予定のフッ化ナトリウム封入ナノ・マイクロバブルと同じナノ・マイクロバブルに蛍光色素を封入し、蛍光色素封入ナノ・マイクロバブルを作製、同ナノ・マイクロバブルの生体内での物理学的性状を検討し、フッ化ナトリウム封入ナノ・マイクロバブルの作製法の基礎的技術を確立した。
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