2018 Fiscal Year Annual Research Report
Influence of occlusion including prosthesis on the onset and death of coronary heart disease and cerebrovascular disease
Project/Area Number |
15K11410
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山賀 孝之 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (90345512)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 咬合 / 補綴物 / 冠動脈性心疾患 / 脳血管疾患 / 生存分析 / コホート研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,経年的な咬合の悪化と補綴介入による回復がCHDあるいはCVDの発症およびそれらの原因死に与える影響を検討することである。 当初の予定から対象地域を変更したが,歯科検診の詳細なデータを得ることが不可能となったため,アンケート調査により合計37,074名から「歯数」,「歯周病の有無」,「咬合の不具合」の三項目に関する情報を得た。これら三項目に対して,50-59歳,60-64歳,65-69歳,70-74歳,75-79歳,80-84歳,85歳以上の年齢群に対して男女別でそれぞれ脳血管疾患あるいは心血管疾患の既往歴の有無との相関関係を調べた。その結果,脳血管疾患の既往と歯周病の有無(80-84歳男性,ρ=0.1454,p=0.0119;85歳以上女性,ρ=0.236,p=0.0429)および心血管疾患の既往と咬合の不具合の有無(85歳以上男性,ρ=0.2305,p=0.0103)で有意な関連性が認められた。 本研究期間を通して,研究主体とした対象集団における歯科の詳細なデータの入手ができなかったため,経年的な咬合の悪化と補綴介入による回復とCHDおよびCVD発症および原因死との関連性を分析することは叶わなかった。しかしながら,予備研究においてそれらの曝露要因と全原因死亡率との明確な関連性が明らかになり,国際誌に成果を公表できた。したがって,本研究の方向性自体は的を射ており,将来の縦断研究による死因別の死亡率に対する影響の検討が必要であると考えられた。
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Research Products
(1 results)