2015 Fiscal Year Research-status Report
発達障害児の窒息予防のための食事支援プログラムの開発
Project/Area Number |
15K11427
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
内海 明美 昭和大学, 歯学部, 講師 (40365713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 摩理 昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (20445597)
園田 菜摘 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (00332544)
石崎 晶子 昭和大学, 歯学部, 助教 (00710386)
弘中 祥司 昭和大学, 歯学部, 教授 (20333619)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 窒息 / 発達障害 / 先行期 / 咀嚼機能 / 視線追尾 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、自閉症を中心とした発達障害児における食物による窒息事故の発生要因を明らかにし、事故防止を考慮した食事指導プログラムを開発することである。 今年度は主に食物認知(先行期)の解析システムの構築を行った。窒息を起こす要因の中で、食物の認知やペースコントロールは重要であるが、認知をつかさどる視覚的情報入力は自閉症児では、健康者と比較すると特異的であることが知られている。そこで、食事時の視線追尾による行動計測を行うため、今年度はアイトラッカーを用いた測定条件の検討を行った。食事中の一定時間の視線追尾を行うためには、食器・食具等の配膳位置と視線観察および前腕~上肢のすべての部位がアイトラッカーのカメラの撮影範囲に含まれなくてはならない。特に配膳位置の被験者との水平・垂直的角度を厳密に設定しないと視線追尾が連続的に行われないことが判明した。そのため、モバイルデバイススタンドを用いて、食事観察に特化した測定条件を構築した。同期予定の光トポグラフィー装置は、所属機関へ機器設置整備が遅延したため、次年度測定条件を検討することとなった。 また、咀嚼機能(口腔期)の評価には無線表面筋電計を用いるが、筋電計標準の電極では、幼児の咀嚼筋(顔面皮膚)に貼付するには大きすぎるため、電極のサイズおよび貼付位置の検討を行った。被験者への負担を考慮すると、両側咬筋の2部位または片側の咬筋および顎二腹筋の2部位の2電極の貼付までが幼児の測定では限界であることが判明した。 研究機器を用いた測定環境の構築がほぼ完了したので、現在は実際の研究実施に向け倫理審査の準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
視線追尾に用いるアイトラッカーの機器選択に時間を有した。また測定環境設定に使用するモバイルデバイススタンドの納入が遅れたため、今年度は機器整備までしか実施できなかった。また、諸般の事情により所属機関に整備予定だったウェアラブル光トポグラフィー装置の設置が次年度に見送られたため、同期システムの検討が実施できなかった。 同時に実施予定だった食環境及び食行動アンケート調査については、依頼予定の特別支援学校の職員異動があり研究協力許可が取りづらくなってしまったため、現在他機関との調整を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査を早急に進め、先行期のうち視線追尾による行動特性の分析を第一に進める。その後、光トポグラフィー装置整備後、脳機能と視線追尾を同期させたシステムにて再度検討を行う。アンケート調査については、研究協力機関が確定次第早急に実施し、窒息事故発生要因の解析を進める。
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Causes of Carryover |
測定機器整備を中心に研究を行ったため、実際にヒトを対象とした計測は実施できなかったため被験者への謝金が発生しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
倫理審査通過次第、ヒトを対象とした測定を行い謝金を執行する。
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Research Products
(1 results)